蛭田みな美、真っ赤な3490万円愛車に「ありがたみを感じて乗っている」8位急浮上、メジャー初制覇「もちろんしたい」


アストンマーティンの愛車の前で笑顔を見せる蛭田(カメラ・今西 淳)

アストンマーティンの愛車の前で笑顔を見せる蛭田(カメラ・今西 淳)

◆報知新聞社後援女子プロゴルフツアー メジャー初戦 ワールドレディスサロンパスカップ 第2日(9日、茨城GC東C=6675ヤード、パー72)

 43位から出たツアー1勝の蛭田みな美(27)=ユアサ商事=が6バーディー、2ボギーで、この日のベストスコア68をマーク。通算3アンダーで首位と3打差の8位に急浮上した。持ち味のショット力を武器にメジャーの難セッティングを攻略。今季から契約を結ぶ英国の高級車「アストンマーティン」のように、2年ぶりの2勝目&メジャー初制覇へギアを上げて“加速”する。

 アクセル全開の蛭田が急浮上だ。平均スコア「74・2083」と周囲が苦しむ中、68をマーク。的確なコースマネジメントとショット力で、一気に優勝争いに加わった。「(パッティングが)曲がらないラインにつけた」と意識。ショットの方向性も安定し、パーオン率は唯一、100%を記録した。

 12番では美技を見せた。ティーショットはバンカーの縁で止まり、足場はバンカー、ボールはラフという状況に。グリーンに乗せるだけでも難しい状況だったが、ピンそば3メートルにつける会心の一打で乗り切り、「興奮した」とスコアを伸ばして顔を紅潮させた。

 普段はおっとりとした人柄ながら、愛車は情熱的で真っ赤なスポーツカーだ。今年3月、英国アストンマーティン「DBX707」のアンバサダー契約を結んだ。提供された価格3490万円という超高級車でコース入り。運転手は主に父・宏さんが務めるが、シートや乗り心地は最高で「ありがたみを感じて乗っている」と移動も苦ではなくなったと感謝した。

 目指すは2年ぶりVと、「年に4回しかない特別なもの」と夢見るメジャー初制覇。前週は優勝争いの中、6位に終わり「緊張したときにテイクバックが浅めになる」と課題が見つかった。早くも雪辱の機会が訪れ、「もちろん(優勝)したい」とほんわかな口調ながらも、力強かった。加速した勢いを止めず、2勝目まで走り抜ける。(富張 萌黄)

 ◆アストンマーティン 1913年に創立した英国の自動車メーカー「アストンマーティン・ラゴンダ」の高級スポーツカー。モータースポーツでも長い歴史を持ち、映画「007」シリーズでは「ボンドカー」として登場したことでも有名となった。日本での正規ディーラーは東京、大阪、福岡など9か所。

 ◆蛭田 みな美(ひるた・みなみ)1997年7月15日、福島・鮫川村生まれ。27歳。3歳からゴルフを始める。福島・学法石川高2年の2014年に日本女子アマ、15年に日本ジュニアを制し、アマ日本タイトル2冠。16年7月のプロテストに一発合格。18年に下部ツアーで1勝。23年8月のCATレディースでツアー初優勝。164センチ、57キロ。家族は両親、姉、兄。

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