９番でバーディーを奪い声援に応える山城奈々（カメラ・今西 淳）
◆女子プロゴルフツアー メジャー初戦 ワールドレディスサロンパスカップ 第３日（１０日、茨城ＧＣ東Ｃ＝６６７５ヤード、パー７２、報知新聞社後援）
４打差１１位から出たプロ１２年目の山城奈々（３１）＝イチケン＝が４バーディー、１ボギーの６９で回り通算５アンダーで首位と５打差３位に浮上した。６人目となる今大会でのツアー＆メジャー初優勝を狙う。
飛距離と高弾道ショットを武器にメジャー舞台で躍動した。９番パー５では、右ラフから残り１２５ヤードの第３打を９アイアンでピン奥３０センチにピタリ。「完璧すぎた」と笑みを見せた。
１６年に下部ツアーで２勝もその後はドライバーの不調に襲われ、一時はドライバーを握れないほどに。ツアーではこの２年、獲得賞金なし。昨季は４大会で全て予選落ちだった。シャフトもさまざまなものを試し、今のクラブは「フィーリングよく打てる」と今オフに感触を取り戻した。
沖縄県出身で、同郷の宮里藍さんに憧れてゴルフを始めた。昨年１０月の下部ツアー「サロンパスカップ」の前夜祭で初めて会い、一緒に写真も。「頑張ってね」と激励を受けた。奈々にかけて「なーなー」と呼ばれ「やばい！ 最高」と感激した。
今大会で初Ｖなら日本人で１９年渋野日向子以来２人目。「優勝して藍さんに会うために頑張りたい」。自身初の最終日最終組で５打差逆転を目指す。（富張 萌黄）
◆山城 奈々（やましろ・なな）１９９３年１２月１７日、沖縄・浦添市出身。３１歳。１０歳の時、宮里藍さんに憧れ、ゴルフを始める。沖縄・浦添高卒。１４年７月、３度目の受験でプロテストに合格。１６年７月、下部ツアー「カストロールレディース」でプロ初優勝。同９月２勝目。２４年１０月に８年ぶり下部ツアー３勝目を挙げ、１１月にも優勝。１６０センチ、５９キロ。