
通算9アンダーでホールアウトし菅沼菜々(左)と抱き合う佐久間朱莉(カメラ・今西 淳)
◆女子プロゴルフツアー アース・モンダミンカップ 第3日(28日、千葉・カメリアヒルズCC=6688ヤード、パー72)
3位から出た佐久間朱莉(22)=大東建託=が4バーディー、2ボギーの70で回って通算9アンダーとし、トップと1打差の2位に浮上した。17番では隣ホールを使った裏ルートを選択してバーディー。コースマネジメントにも冴(さ)えを見せ、逆転での今季3勝目を狙う。72の河本結(26)=リコー=が10アンダーで単独首位を守り完全優勝に王手をかけた。2位の菅沼菜々(25)=あいおいニッセイ同和損保=を含めた同じ3人が2日連続で最終組を回る。
17番のティーグラウンド。ドライバーを握った佐久間のアドレスは、正面ではなく明らかに左前方を向いていた。思い切り振り抜いた第1打は、ギャラリーのどよめきを誘って林を越えた。左隣の16番のフェアウェーに着弾。残り172ヤードの第2打を5ユーティリティーで50センチにつけてバーディーを奪った。「ティーショットも第2打も狙い通り。差を縮められて良かった」と胸を張った。
今年新設された17番のバンカーは、ドライバーショットの落下地点。かといって3ウッドを握れば、当然第2打の距離が残る。右には池もある。「あっちの方がドライバーで打てるし、障害物も少ない。広く感じる」。第2打地点からの視界は開けていた。この日同様、最終組だった初日にも試した戦略的な裏ルートだった。
5月のブリヂストンレディスで今季2勝目を挙げた翌週から、2戦連続の予選落ち。体が起き上がり球が右に行きがちだったショットを修正し、2週前の宮里藍サントリーレディスで3位に入るなど復調した。「自分自身が伸ばしていかないといけない展開。早いうちにまずは追いついて、離せるようなプレーをしたい」。逆転ルートを頭に描き、3勝目をつかみ取る。(高木 恵)