９番ティーを打ち終えてさくらんぼを食べる都玲（カメラ・今西 淳）
◇女子プロゴルフツアー 明治安田レディス 第２日（１９日、宮城・仙台クラシックＧＣ＝６６４２ヤード、パー７２）
開幕前日の１６日にコース内でクマの目撃情報があり、３日間の短縮競技となった新規大会の第２ラウンドが、無観客で開催された。ツアー初優勝を狙うルーキーの都玲華（２１）＝大東建託＝は３６位で出て１イーグル、７バーディー、２ボギーで自己ベストの６５をマークし、通算１０アンダーで首位と２打差の５位に浮上した。６６の仲村果乃（２４）＝フリー＝、６９の佐藤心結（みゆ、２１）＝ニトリ＝が通算１２アンダーで首位に並んだ。
自分でも信じられないスーパーイーグルだった。３つ伸ばして迎えた１５番パー４。都は、ラフから残り８４ヤードの第２打を直接カップインさせた。無観客で歓声もなく、グリーンは見えない。同組選手から「入ったよ！」と言われても「ウソだぁ～」。カップをのぞくと「本当に入ってた。まさかのご褒美」と静寂の中で笑顔がはじけた。
「ショットが良かった」。１６番は残り７０ヤードからピン横にピタリ。１３番から４ホールで５つ伸ばすなど自己最少の６５をマークした。好調の要因はメンタルコーチから教わった「２アンダー理論」。毎日２アンダーを目標にプレーする考え方で「ガツガツ行っちゃう性格を抑える。狙うところは狙い、それ以外は無理しない。今日もうまく意識できた」とビッグスコアを生んだ。
食べることが大好きで、インスタグラムには「メッシ」と題したハイライト欄に食事の写真がズラリ。今大会中は「１日１タン！」と仙台名物・牛タンをほぼ毎日堪能し「パワーをもらえる」とスタミナは万全だ。狙うは４週前の入谷響（加賀電子）に続く、今季ルーキー２人目の初優勝。首位と２打差の最終日へ「２アンダーじゃ無理だけど、やることは変わらない」と逆転Ｖを頂く。（星野 浩司）