
パナソニックオープンで初優勝を飾った勝俣陵は優勝トロフィーを手に笑顔(カメラ・星野 浩司)
◆男子プロゴルフツアー パナソニックオープン 最終日(28日、大阪・泉ヶ丘CC=6993ヤード、パー71)
プロ9年目の勝俣陵(29)=ロピア=が初優勝を飾った。単独首位で出て1イーグル、4バーディー、4ボギーの69で回り、通算20アンダーで制して優勝賞金2000万円を獲得した。
最終18番で短いパットを沈めて優勝を決めると、勝俣はうれし涙を流した。東京から始発の新幹線で駆けつけた妻・あやかさん、1歳11か月の長女に祝福され、「しっかりした妻なので、すごい支えられてます。今日、見てもらえて本当によかったです」と感謝した。
あやかさんは、満面の笑みでトロフィーを掲げる夫を見届け「高校から本格的にゴルフを始めて、『遅咲き』『みんなよりも努力しないと追いつけない』と自分でも言っていた。人一番努力してみんなに並べるようになった」と涙ながらに喜んだ。
中学時代、地元・埼玉県で野球に励んでいた勝俣とは同じ学習塾に通った。先生1人に対し、生徒は丸刈り姿の勝俣とあやかさんの2人。英語や数学などをともに学んだ間柄だった。
大学時代に再会して交際に発展し、23年5月に結婚。あやかさんは「(勝俣が)『優勝は先かもしれないけど、養えるように頑張る』と言ってた。周りから『いつ優勝するんだ』と言われたり、プレッシャーはあったと思う。私は『焦らないで、自分のペースでゆっくり上に上がっていけばいい』と話していた。シードを取ってから徐々に成績を上げて、着実に取った優勝だった」とかみしめた。
23年10月には長女が誕生した。お風呂やおむつを替えたり育児に励んでいるそうで、「ローストビーフ、サムギョプサル、煮込みハンバーグ。何でも作ってくれる。120点の育メンです」とベタ褒めした。長女が2歳の誕生日を迎える来月には、家族で旅行に行く予定。「いい誕生日プレゼントになりました」と喜びをにじませた。