
2番、ティーショットを放つ堀琴音 (カメラ・豊田 秀一)
◆女子プロゴルフツアー 国内メジャー第3戦 日本女子オープン 最終日(5日、兵庫・チェリーヒルズGC=6616ヤード、パー72)
堀琴音(ダイセル)が3年ぶり3勝目、メジャー初優勝を飾った。5バーディー、1ボギーの68で回り、通算19アンダーで制覇し、優勝賞金3000万円を獲得した。
大雨が降りしきる中、15歳アマチュアの広吉優梨菜(福岡第一高1年)と最終組で2サム(2人1組)でスタート。トップの位置が高い縦振りの独特なスイングを武器に好ショットを連発した。
2番で1・5メートルに乗せて伸ばし、5番でボギーをたたいたが、7番で2メートル強に寄せてバーディー。10、11番と連続で伸ばした。65と猛チャージして通算17アンダーで終えた佐久間朱莉(大東建託)との優勝争いを制した。初日を2位で発進し、第2日から首位を譲らなかった。
9年前の悪夢を払しょくした。
プロ3年目の2016年大会。最終日の前半9ホールを終えた時点で首位に立ったが、後半に3ボギーをたたき、71と伸ばせず。当時17歳アマチュアで初優勝した畑岡奈紗と1打差でプロ初Vを逃し、悔し涙を流した。「あの時は自分が下手でした。あれから山あり谷ありでここまで来ている」。くしくも、当時と同じアマチュア選手と優勝を争ったが、プロの意地を見せてメジャー覇者となった。
堀は徳島市出身の29歳。21年のニッポンハムレディスでレギュラーツアー初優勝し、3歳上の姉の堀奈津佳と史上2組目となる姉妹Vを達成した。昨年12月に結婚し「(夫に)応援してもらえています」。めでたいミセス初優勝となった。
堀琴音
「9年前に負けた時から、ずっとずっとこの大会で勝ちたかった。ずっと心残りにありながらプレーしてた。第二の故郷の兵庫県のチェリーヒルズで、そして9年前の忘れ物を取りにこれて本当に良かった」
◆堀 琴音(ほり・ことね)1996年3月3日�\x81徳島市生まれ。29歳。7歳からゴルフを始め、兵庫・滝川二高1年で国体優勝。3年時に日本ジュニア選手権15~17歳の部優勝。2014年8月にプロ転向し、下部ツアーの京都レディースで優勝。22年のニッポンハムレディスでレギュラーツアー初優勝&史上2組目となる姉妹Vを達成。165センチ、56キロ。