プロ8年目の脇元華が逆転で涙の初優勝 ツアー最多11人目 腰痛抱え「シード圏外から勝ててうれしい」 


逆転でツアー初優勝を果たし、笑顔で伊藤園杯を掲げる脇元華(カメラ・宮崎 亮太)

逆転でツアー初優勝を果たし、笑顔で伊藤園杯を掲げる脇元華(カメラ・宮崎 亮太)

◆女子プロゴルフツアー 伊藤園レディス 最終日(16日、千葉・グレートアイランドC=6769ヤード、パー72)

 2打差8位で出たプロ8年目の脇元華(GMOインターネットグループ)が8バーディー、1ボギーの65をマークし、通算16アンダーとし、逆転でツアー初優勝を飾った。前半で4つ伸ばしてトップで折り返すと、13番から4連続バーディーを奪い後続を振り切った。今季の初優勝者はツアー史上最多の11人になった。

 シーズン開幕前に腰痛を発症し、今大会前のメルセデスランキングは58位。50位までに付与される来季シード権へ正念場を迎えていた。2日目終了時には「ずっと腰が悪くて思うようなゴルフや練習ができないまま。あまり楽しくないシーズン」と語っていた28歳が涙の1勝を手にした。

 6月のリゾートトラストレディスに続き、3週前のマスターズGCレディースも棄権した。2週前の樋口久子 三菱電機レディスはコルセットを巻いてプレーし、前週は名古屋市内の病院でレーザー治療を受けた。父と妹も腰の手術をしており「腰が悪い家系なのかもしれない」と苦笑いを浮かべる。

 腰への負担を考慮し、激しいトレーニングはできないでいる。チューブと自重トレーニングのみ。「今季はがんばれていない。3~4割のゴルフしかできていない。こんな練習量とトレーニング量じゃ勝てるわけがない。心が折れかけながら、気合で頑張っている」と話していた。

 12月に椎間板ヘルニアの手術を受ける予定だ。「QT(2~5日の最終予選会)が終わってから受ける。QTに行かないでいいとなったら、早めに受けたい」と話していた。シーズン終盤で手にした初勝利で、予選会に回る必要はなくなった。オフのスケジュールは変更になりそうだ。

 脇元は表彰式で言葉を詰まらせながら、優勝スピーチを行った。

 「私はいつも最終日に弱いので(リーダー)ボードを見ないようにプレーしていて、自分が何位にいるのかわからないかまま18番まで来た。いい集中力で回れた。シード圏外から勝ててうれしい。優勝して地元宮崎に戻って、ツアー選手権リコー杯に出られることがうれしい。時間はかかったけど2勝目、3勝目を目指して頑張っていきたい」

 ◆脇元 華(わきもと・はな)1997年10月4日、宮崎・小林市生まれ。28歳。8歳からゴルフを始め、宮崎日大高ではゴルフ部の主将を務めた。2017年途中に台湾ツアーに参戦し、18年5月に初優勝。同年7月に3度目の受験でプロテストに合格。2019年に獲得賞金約2570万円で賞金ランク47位で初シード獲得。174センチ、64キロ。

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