
優勝トロフィーを掲げて笑顔の大岩(カメラ・渡辺 了文)
◆男子プロゴルフツアー カシオワールドオープン 最終日(30日、高知・Kochi黒潮CC=7375ヤード、パー72)
3位から出て65と伸ばしたプロ7年目の大岩龍一(27)=フリー=が、通算21アンダーで並んだ砂川公佑(27)=オークラ輸送機=とのプレーオフ(PO)を2ホール目で制し、ツアー初優勝を決めた。
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大岩の初優勝をコースで見届けた谷コーチの目にも、うれし涙があった。「コツコツとまじめにやる片山晋呉タイプのゴルファー。15歳のときから一緒にやってきたので全部がフラッシュバックした」。教え子の優勝で泣くことはめったにないというが、この日ばかりは違った。
出会ってすぐに大岩は「米国で活躍するプロになりたい」と言った。まずは高めのドロー系の球筋を目指し、スイング作りをスタート。数年前からフェードも取り入れ、ゴルフの幅を広げてきた。今大会は「とにかく楽しくやってこい」と送り出し、初日に会場を離れた。「優勝争いをしていたら最終日も来る」と約束。その際「コーチを高知に連れてって」とジョークで緊張をほぐすことも忘れなかった。

