
左から金子駆大、蝉川泰果、大岩龍一
◆男子プロゴルフツアー カシオワールドオープン 最終日(30日、高知・Kochi黒潮CC=7375ヤード、パー72)
カシオワールドオープンは、27歳の大岩龍一(フリー)が、初優勝し、賞金3600万円を獲得して賞金ランキングで4位に急浮上した。賞金王決定は次週の最終戦、メジャー、日本シリーズJTカップ(4~7日、東京よみうりCC=報知新聞社主催)まで持ち越され、賞金トップの金子駆大(23)=NTPホールディングス=、同3位の蝉川泰果(24)=アース製薬=と大岩の3人の争いに絞られた。
今大会の予選ラウンド終了時点で18人に可能性が残されていた賞金王は、優勝賞金4000万円の最終戦を前に一気に3人に絞られた。
約1億1613万円でトップの金子が有利であることは変わらない。同ランク2位(獲得賞金9691万1920円)の生源寺龍憲(24)=フリー=は米ツアー2次予選会に挑戦し、日本シリーズJTカップを欠場するため、逆転の可能性はない。同3位で金子と約3200万円差の蝉川と、今回の優勝で一気に4位に浮上した約3300万円差の大岩は、優勝が最低条件になる。
69と伸ばしきれず通算17アンダーの5位に終わり、逆転での今季2勝目がかなわなかった蝉川は「本当に悔しいという一言につきる。チャンスも多かったが、パッティングを決めきれなかった」と、もどかしそうな表情。「今日のゴルフをしていたら勝てない。来週優勝しないと無理な位置になってしまったので、そこを目標に、自分の納得のいくゴルフを来週こそしたい」と言葉に力を込めた。2023年大会を制しており、コースとの相性はいい。「アドバンテージはある。そのアドバンテージをいかに生かせるか」
金子は72と伸ばせず25位に終わった。伸ばし合いのコースで1バーディー、1ボギーの内容に「見た通りの感じ。スコア通り」と肩を落とした。4位で迎えた決勝ラウンドで失速。「ショットはそこまで悪くないけど、パターが入らなくてリズムを崩してしまった。気持ちも切れてしまった」と力なく言った。賞金ランクトップで最終戦を迎える。「優勝するつもりで頑張りたい」。初のキングを勝って決めたい。(高木 恵)
◆日本シリーズ出場者
大岩龍一、小西たかのり、浅地洋佑、金子駆大、清水大成、阿久津未来也、蟬川泰果、池村寛世、比嘉一貴、小斉平優和、長野泰雅、金谷拓実、勝俣陵、下家秀琉、片岡尚之、佐藤大平、塚田よおすけ、堀川未来夢、米沢蓮、吉田泰基、木下稜介、今平周吾、小木曽喬、岩田寛、宋永漢(ソン・ヨンハン、韓国)、坂本雄介、李尚熹(イ・サンヒ、韓国)、細野勇策、原敏之、中島啓太
〇…今季優勝者17人と賞金ランク上位12人などの計30選手が最終戦のメジャー、日本シリーズJTカップ(4日開幕・東京よみうりCC=報知新聞社主催)出場権を獲得した。「世界ランク上位100位(11月23日付98位)以内の日本ツアーメンバー上位3人」の資格で、23年賞金王・中島啓太(25)=フリー=も出場が決定。今季は欧州ツアーを主戦場として活躍し、来季の米ツアー出場権を獲得後の凱旋試合となる。
第62回大会は賞金総額1億3000万円、賞金は優勝4000万円、単独で2位が1500万円、3位は1000万円。4日間、72ホールストロークプレーで争われる。

