
2番グリーンでラインを読む蝉川泰果(カメラ・今西 淳)
◆報知新聞社主催 男子プロゴルフツアー 25年シーズン最終戦 メジャー最終戦 日本シリーズJTカップ 第1日(4日、東京よみうりCC=7002ヤード、パー70)
逆転賞金王へ優勝が絶対条件の蝉川泰果(アース製薬)は1イーグル、2バーディー、3ボギーで連日の69をマークして通算2アンダーとし、トップと5打差の6位に浮上した。
17番パー5。残り183ヤードの第2打を7アイアンでピン奥6メートルに運び、スライスラインに乗せて沈めてイーグルを奪った。「ドライバーがこんなに曲がったのは初めて。グリーンをしっかり捉えられない状況もあるなかで耐えていた。最後に我慢していたご褒美が来た。今日もアンダーパーで回れたのは良かった」。優勝圏内に踏みとどまり、安堵(あんど)した。
10位からスタートすると1番で右ラフからの第2打を1メートル強につけてバーディー発進。ティーショットに苦しみながら、3~4メートルのパーパットを何度もしぶとくねじ込んだ。「優勝だけ目指すというのは本当に久しぶりの気持ち。逆転できるように頑張りたい」と言い切った。
4日にコースに来場した2002、07年賞金王の谷口徹から、第1ラウンド後にお叱りのラインが届いた。蝉川のホールアウト直後のコメント「奇跡が起きてほしい」を、ネット記事で目にした57歳のベテランから「奇跡は起きるものじゃなくて、起こすものや」と喝を入れられた。「すみません。起こします」と返信した。2023年以来の大会2勝目へ、5打差を追う。

