涙の初V!青木瀬令奈「来週、藍さんと回れるかな」同組ラウンドを熱望!


 ◆女子プロゴルフツアー ヨネックスレディス最終日(4日、新潟・ヨネックスCC)

 プロ転向7年目の青木瀬令奈(24)=三和シヤッター工業=が涙のツアー初優勝。首位と4打差13位から出て6バーディー、ボギーなしの66で回り、通算4アンダーで逆転。課題だった飛距離を克服した。次週サントリーレディス(8日開幕、兵庫・六甲国際GC)では引退を表明した宮里藍(31)=サントリー=との同組ラウンドを熱望した。蛭田みな美(19)=フリー=、西山ゆかり(34)=アマダホールディングス=が2位。

 最終18番で2メートル半のバーディーパットを沈め、練習グリーンに待機していた青木に朗報が舞い込んだ。これまでトップ5は実に7回。ようやく手にした初優勝に「今まで頑張ってきて良かった」と涙があふれた。

 「勝ったら来週、藍さんと回れる可能性があるかな」。予選ラウンド組み合わせは、今季優勝者が注目組になる例が多いため、2日間に短縮された決戦のスタート前、自分に言い聞かせ、6バーディーを量産。今年の開幕戦で一緒に写真を撮ってもらった憧れの存在に勇気づけられ、見事な“まくり”を見せた。

 ジュニア時代は小技を武器に数多くのタイトルを獲得。11年プロテストに一発合格したが、3年間は賞金ランク100位前後と苦しんだ。身長は今季シードメンバーで最も低い153センチ。ドライバーが200ヤードも飛ばず、第2打も“直ドラ”でいくなど勝負にならなかった。15年4月、プロ仲間・大西葵(22)の兄でコーチ兼キャディーの翔太氏(24)に指導を受けて大幅にスイング改造。飛距離が40ヤード伸び、15年に初シード。「初優勝はコーチのおかげ」と感謝した。

 同学年で通算7勝の成田美寿々(24)も目を赤くした。恋愛話を楽しみ、ゴルフで励まし合う仲。「去年、私の誕生日にサプライズで祝ってもらったので、シャンパンでもかけようかな」と祝福。青木は「東京五輪で一緒に戦えたら」と親友に追いつくため勝利を重ねる。(岩原 正幸)

 ◆青木瀬令奈(あおき・せれな)アラカルト

 ▼生まれとサイズ 1993年2月8日、群馬・前橋市生まれ。24歳。153センチ、50キロ。家族は両親と姉。

 ▼ゴルフ歴 7歳で始め、小5で全国大会優勝。2007年チームジャパン・ジュニア選出。08年全日本女子パブリックアマ、全国高校選手権夏季大会など制覇。

 ▼同級生 オリックス・駿太外野手と前橋商で一緒。この日、巨人戦で先頭打者アーチを放ち「すごいですね。いい報告ができる。試合も見に行きたい」。

 ▼仲良し 米ツアー3勝の野村敏京(24)。「アイアンの音が違う。男子かよ…って」

 ▼音楽一家 3歳からピアノを弾く。初シードのご褒美に約30万円のトランペットを購入。父・博昭さんはドラマー。母・三枝さんはピアニスト。「愛の曲」を意味する「セレナーデ」が名前の由来。

最新のカテゴリー記事