NBAのカリー、米ゴルフ下部ツアー参戦で異例の“二刀流”に挑む


今季NBAで優勝したウォリアーズのカリー(ロイター)

 米男子ゴルフの下部ツアーは28日、米プロバスケットボールNBAのウォリアーズのポイントガード(PG)ステフィン・カリー(29)が、8月にカリフォルニア州で開催されるエリーメイ・クラシック(3~6日・TPCストーンブレイ)に出場することを発表した。今季2季ぶりにチームを優勝に導いたスーパースターはゴルフでもハンディキャップ2とプロ級の腕前。異例の“二刀流”挑戦でも、持ち前の勝負強さを発揮できるか注目される。

 6月のファイナルで優勝を勝ち取ったばかりのNBA屈指のスーパースターが、プロゴルフ界でデビューを飾る。アマチュアとして、米男子下部ツアー大会へのスポンサー招待を受けたカリーは「プロとプレーする夢がかなった」とコメントした。

 元NBA選手の父デル・カリー氏(53)からゴルフを教わり、のめりこんだ。シーズン中もプレーするほどバスケ界指折りのゴルフ好きで、13年マスターズ王者アダム・スコット(36)=豪州=のスイングを参考にし、15年マスターズ&全米オープン覇者のジョーダン・スピース(23)=米国=の勝負強さが憧れ。サンフランシスコの地元紙によると、ハンデ2とプロ級の腕前で、地元協会に申告した最近のスコアは、71を筆頭に大半が70台だった。

 本業では、独特なクイックモーションからの3ポイントシュートが最大の武器のイケメン司令塔だ。常人離れしたシュートレンジの広さを誇り14―15年、15―16年と2季連続MVPを受賞。今年まで3季連続でファイナルに進出し、40年ぶりの頂点へ導いた15年、今年と栄冠を勝ち取った。

 今大会に異競技のスター選手が出場するのは、アメリカンフットボールNFLのサンフランシスコ・49ersで3度のスーパーボウル制覇を誇るレシーバー、ジェリー・ライス氏(54)以来2人目だという。同氏は11、12年大会に出場も11年は83、76で予選落ち。12年は27ホールで通算23オーバーとなって棄権した。

 191センチの長身で抜群の運動神経を誇り、NBA引退後のプロゴルファー転身も「考えたことがある」という。「ゴルフはいつも情熱を与えてくれる。できるだけフェアウェーに運んでうまくプレーしたい」とカリー。希代のクラッチシューターは予選を突破し、芝生の上でも観客を驚かす。

 ◆ステフィン・カリー 1988年3月14日、米オハイオ州生まれ。29歳。デビッドソン大から09年ドラフト全体7位でウォリアーズ入団。背番号30で14年から4季連続でオールスター出場中。15―16年には3ポイントシュート402本を決めてシーズン最多記録を更新。15―16年得点王。米国代表として10年、14年世界選手権金メダル。191センチ、86キロ。家族は妻と2女。

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