奈紗、号泣乗り越えプロ1勝 米国から父・仁一さんに「帰りたい」電話した日々


父・仁一さん(左)、母・博美さん(右)と優勝杯を手にする畑岡

父・仁一さん(左)、母・博美さん(右)と優勝杯を手にする畑岡

 ◆女子プロゴルフツアー 報知新聞社後援ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン最終日 (24日、宮城・利府GC=6551ヤード、パー72)

 首位で出た、昨年の日本女子オープンを史上初めてアマチュアで制した畑岡奈紗(18)=森ビル=が8バーディー、1ボギーの65をマーク。前週引退した宮里藍(32)より8日早い史上最年少の18歳254日でツアー2勝目を挙げた。米ツアーで苦闘した今季、藍からの金言を胸に、藍が初優勝した大会で復活Vのプロ1勝。後継者のバトンを受け継いでみせた。

 畑岡の両親は、1年前と同じくまな娘の2勝目を会場で見守った。父・仁一さん(52)はこの日朝、茨城の自宅から急きょコース入り。7番で畑岡がバーディーを決めると、グリーン脇で両親は笑顔でグータッチして喜んだ。父は1月から米国に単身乗り込み、苦悩してきたまな娘の優勝に男泣き。「初優勝の時と同じく勝っちゃった、という感じで見てました。あっち(米国)でつらく苦しい経験をしたので今日はゴルフの神様が勝たせてくれたのかな」

 6、7月と7試合予選を通れない大会が続き、畑岡は電話で「日本に帰りたい…」と嗚咽(おえつ)を漏らしていたという。今年、3度米ツアーに訪れた母・博美さん(47)は「あまり泣き言は言わない子なので。よほどつらいんだろうな、と。準備もできないまま米国に飛び込んでしまったので」と振り返った。今月9日が誕生日だった父は「最高のプレゼントですよね」と表彰式後、笑顔で家族3人での記念撮影に納まっていた。

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