時松隆光、日本S切符!昨年最下位リベンジ「3勝目挙げたい」男女とも台風で最終日中止V


優勝杯とともにポーズをとる時松隆光

優勝杯とともにポーズをとる時松隆光

 ◆男子プロゴルフツアー ブリヂストンオープン 最終日(22日、千葉・袖ケ浦CC袖ケ浦C=7119ヤード、パー71)

 台風21号の接近により男女とも最終日の競技が中止。男子は第2日までの36ホールの成績で競技が成立し、通算9アンダーの単独首位だった時松隆光(24)=筑紫ケ丘GC=が今季初、通算2勝目を飾った。女子は第3日までの54ホールの成績で競技が成立し、通算11アンダーの単独首位だった上田桃子(31)=かんぽ生命=が5か月ぶりの今季2勝目、通算13勝目。1999年の日本ゴルフツアー機構(JGTO)発足以降、男女とも最終日が中止になったのは初めて。

 周囲の予想通り“水入り”での優勝に、時松は照れくさそうに笑った。昨年7月のダンロップ・スリクソン福島オープン以来となる2勝目。「1勝目は運、2勝目は実力といいますが、僕は両方運だった。でも優勝は優勝なのでうれしいです」と喜びをかみ締めた。ツアー外競技ながら、16年の「ネスレ招待 日本プロマッチプレー選手権レクサス杯」では日本最高額のV賞金1億円を獲得した“持ってる男”だ。

 午前6時45分に中止が決定し、8時ごろにコース入り。親しい関係者を見つけると「頭痛いッス」と苦笑いした。最終日の中止が確実視されていた21日の競技終了後、親しいプロ仲間と千葉県内で食事に行くと「おめでとう」と祝福された。「お酒弱い方なのに、結構飲まされました。焼酎のボトル半分ぐらいかな」

 “前祝い”で二日酔いになったのは計算外だが、笑いは止まらない。2日間競技のため賞金ランクに加算される優勝賞金は半分の1500万円に減額。だが主催者の厚意により、全選手に“3日分”となる75%が支給された。本来より750万円も多い2250万円を手にして「本当にありがたい」。副賞として来夏の米ツアーで世界選手権シリーズ「ブリヂストン招待」の出場権もゲット。初の米ツアーとあって「優勝争いは無理ですが、何が足りないのかを見てみたい」と腕をぶした。

 賞金ランクは10位に浮上し、今季最終戦のメジャー、日本シリーズJTカップ(報知新聞社主催、11月30日開幕、東京よみうりCC)の出場権もつかんだ。初出場だった昨年は30位で最下位に沈んだが「日本の(上位)30人に入れて楽しかった。今度は72ホール(4日間)をやって3勝目を挙げたい」と雪辱を誓った。(高橋 宏磁)

 ◆男女ツアーの最終日が同日に中止になった例 99年のJTGO発足以降では初。88年の女子ツアー制施行後では90年9月30日、男子の東海クラシック(三好CC西C)と、隣接する三好CC東Cで行われた女子の東海クラシック雪印レディースの最終日が大雨で中止になったことがある。男子は通算10アンダーでG・マーシュが優勝。女子は鈴木志保美と柴田規久子が通算7アンダーで並び両者優勝。

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