三浦桃香、メジャー史上最年少の暫定首位発進


4番、パーパットを沈めた三浦桃香。2アンダーで暫定首位につけた(カメラ・相川 和寛)

 ◆女子プロゴルフツアーメジャー第1戦 ワールドレディスサロンパスカップ第1日(3日、茨城・茨城GC西C=6715ヤード、パー72)

 雷雲接近の影響でスタートが45分遅れたため、24選手が日没順延となった。難コースに加え、強風の厳しい条件の中、美人ルーキー・三浦桃香(19)=フリー=が3バーディー、1ボギーの2アンダー、70で回り、暫定ながらメジャー史上最年少の首位スタート。メジャー2番目の年少優勝を目指す。新海美優(22)=広島CC=に加え、上田桃子(31)=かんぽ生命=も暫定首位。吉川桃(19)=フリー=も1打差の暫定4位と健闘し、“桃”たちが華々しく咲いた。

 強風に負けず“桃”が咲いた。三浦は1番パー4の第1打を約280ヤードかっ飛ばし、残り84ヤードの第2打をサンドウェッジでピン1メートルにつけてバーディー奪取。「追い風だったので、思い切りドライバーを振りました」と満面の笑みを見せた。

 飛距離ランク9位(249ヤード)の飛ばし屋は向かい風のホールでは一転、渋い技術を見せた。「トゥー(先)側の下を打つと、低くて転がる棒球になる。飛ばす、置きにいくを使い分けられた」と胸を張った。

 ドライバーは安定していたが、それでも2、4番はメジャーならではの深いラフへ。「ラフからはグリーンではなく番手を落として花道を狙った」。手堅い戦略でボギーは全選手で最少の1つ。攻めるホールは攻め、守るホールは守る―メジャーの鉄則を貫き、暫定ながらメジャー最年少の首位スタートを決めた。

 今季、初めてツアーに本格参戦。3月には2週連続で最終日最終組を回った。それぞれ22位、10位に終わったが、日々成長している。「正直、今、疲れています。昨日(2日)も何時に寝たか、分かりません。朝、気づいたら、おでこに携帯電話がありました」と笑う。

 16、17年の日本女子オープンを連覇した畑岡奈紗、先週大会で初優勝を飾った新垣比菜ら同い年には逸材がそろう。“黄金世代”の一員の美人ルーキーには、畑岡の17歳に次ぐ史上2番目のメジャー年少優勝の期待がかかるが、あくまで自然体。「優勝は無理。10位以内に入れればうれしい」と気負いはない。

 最終9番。プレー以外でも“見せ場”をつくった。突風が吹き、慌ててミニスカートを押さえる姿は米国の伝説的女優マリリン・モンローの有名シーンのようだった。三浦桃香。名前の通り、華がある。(竹内 達朗)

 ◆三浦 桃香(みうら・ももか)1999年2月12日、宮崎市生まれ。19歳。8歳からゴルフを始め、2010年全国小学生トーナメント優勝。昨年、宮崎・日章学園高を卒業。同5月に交通事故に遭い、ろっ骨骨折の影響などで同7月のプロテストは不合格も、ツアー優先出場権を争う最終予選会(同11~12月)で34位に入り、今季前半戦の出場権を獲得。今年、2次予選からプロテストに再挑戦する。家族は両親と弟。169センチ、52キロ。

 ◆三浦のメジャー挑戦 4年ぶり2度目。プロとしては初。宮崎・日章学園高1年時の14年日本女子オープンに初出場したが、96位で予選落ち。今回、優勝すれば1989年LPGAレディーボーデンカップの平瀬真由美(20歳27日)を抜き、16年日本女子オープンの畑岡奈紗(17歳263日)に次ぐ2番目の年少記録&2人目の10代覇者となる。

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