◆米男子プロゴルフツアー 海外メジャー今季初戦マスターズ 第2日(6日、米ジョージア州オーガスタナショナルGC、7435ヤード=パー72)
【オーガスタ(米ジョージア州)6日=榎本友一】29位で出た松山英樹(26)=LEXUS=は71で回り、通算イーブンパーの18位へ浮上して日本人最長タイの4年連続予選通過。だが、2月に痛めた左手痛が再発し、首位とは9打差に開きメジャー初制覇へ暗雲が垂れ込めた。
夕暮れのオーガスタで世界の頂点が遠くかすんだ。最終18番。合計24ラウンド(R)の平均スコア4・38と松山が最も苦手とするホールで1メートルのパーパットを外すと、パトロン(観客)からため息がもれた。不規則な風にグリーンは硬くなり速さを増した。アンダーパーが16人の難条件で71と存在感を示し、83~86年の中嶋常幸に並ぶ日本人最長4年連続の予選突破。それでも「(短いパットを外してボギーの)11番と18番はもったいなかった。(通算)アンダーパーで終わりたかったです。上2人(リードとリーシュマン)が結構抜けているので」とリーダーボードを見つめた。
3番は335ヤードのビッグドライブでグリーン手前まで運ぶと、ウェッジでの第2打をベタピンにつけてバーディー先行。ところが、フィニッシュでクラブから手を離した第1打後、左手を気にするそぶりを見せた。続く4番ティーで前の組のプレーが終わるのを待つ間、飯田光輝トレーナー(41)を呼んで肩から肘、手首など左腕全体のマッサージを受けた。
2月に左手親指付近を負傷し、約1か月半も戦線離脱した。第2Rは今週初めて左手首にテーピングをした。「前の2試合は痛くなかったんですけどね。今日久々に痛くなったので、ちょっとビックリしました」。バーディーを奪った8番でも素振りの際に表情をゆがめたが、プレーへの影響は否定。「棄権するほどの痛みではない」と決勝Rのプレー続行を明言した。
第2R終了時点の最大逆転は1956年ジャック・バーク(米国)の8打差で、データ上は“デッドライン”を超えた。「(優勝への期待は)ないですね。でも、しっかりと良いプレーができるようにしたい」。07年大会覇者のザック・ジョンソン(米国)と同組となった第3Rは、風雨が強い荒天が予想される。気負わず全てを受け入れて、目の前の一打に集中する。