【オーガスタ8日=榎本友一】昨秋のアジア・パシフィックアマチュア選手権を制し、マスターズ(11日開幕・米ジョージア州オーガスタナショナルGC)初出場を決めた金谷拓実(20)=東北福祉大3年=が、松山英樹以来、日本人アマ2人目となる大会前公式会見に出席。サッカー元日本代表FW本田圭佑(32)のACミラン入団会見での名言をまねて、世界屈指の名門コースでのメジャーデビュー直前の思いを語った。
会見の冒頭。約30人の報道陣を前に、金谷は英語で堂々とあいさつした。
「I’m so happy to come here. I’m so excited.(僕はここに来られてとても幸せ。とても興奮している)」
憧れる本田の名言集をユーチューブで見て「用意してきた言葉」だ。その後は日本語で「小さい頃からの夢がかなった。ここで結果を残したい」と松山以来、日本人2人目のローアマを見据えた。
既に大学の先輩・松山と2度練習ラウンド(R)。「あそこに打った方が傾斜を使えるよ」などと助言も受けた。この日の9ホールの練習Rでは4番で持ち味を発揮。10メートルのロングパットを沈めるバーディーで、パトロンから大歓声を浴びた。「周りは飛ぶけど、できることをやりたい」と我が道を貫いて世界に挑む。
◆公式優勝予想で松山は10番手
松山が米ツアー公式サイトの大会優勝予想「パワーランキング」で10番手に推された。17、18年は同予想18番手だったが「日本初のメジャー王者が誕生しそう。今季のショットのスコアへの貢献度は3位。オーガスタナショナルGCでは4年連続20位以内」などと理由が添えられた。今季好調のロリー・マキロイ(英国)がV候補の筆頭。08年以来のメジャー15勝目を狙うタイガー・ウッズ(米国)は3番手となった。
◆緑の山手線で人工芝中づり
マスターズを放送するTBSは、東京のJR山手線の車両内に鮮やかな緑色の人工芝を用いた中づりポスターを初めて掲出。開催コースは「世界一美しい」と呼ばれるオーガスタナショナルGCだ。「少しでも芝のグリーンを身近に感じていただこう」とオーガスタの芝生をイメージした素材を使い、異例のポスターを制作。14日の最終日まで、同じくグリーンのイメージカラーを持つ山手線で掲出される。
◆本田のACミラン入団会見 2014年1月8日、本拠地での会見で200人以上の報道陣を前に流暢(りゅうちょう)な英語で受け答え。会見の冒頭で「It’s so excited. I’m so happy.(とても興奮している。幸せだよ)」とあいさつ。「心の中の“リトル・ホンダ”に聞いたら、ACミランでプレーしたいと。だからミランに来た」とも語り、話題を集めた。