ウッズ、マスターズでメジャー11年ぶり奇跡V!あるぞ、東京五輪で初の“ゴールデンスラム”


 ◆米男子プロゴルフツアー海外メジャー初戦 マスターズ 最終日(14日、米ジョージア州オーガスタナショナルGC、7475ヤード=パー72)

 マスターズで11年ぶりのメジャー通算15勝目を挙げて完全復活を遂げたタイガー・ウッズ(43)=米国=が、10月に日本男子プロゴルフツアーとの共催で日本初開催の来季の米男子ツアー「ZOZOチャンピオンシップ」(24~27日・千葉・習志野CC)への出場が有力になっていることが15日、分かった。

 故障などがなければ、希代のスーパースターのプレーを約13年ぶりに日本で見られる超貴重な機会となる。また、14日付の世界ランクは6位まで上昇し、20年東京五輪米国代表圏内に初浮上。ゴルフ界初の“ゴールデンスラム”の夢も膨らんできた。

 オーガスタを、世界中を感動と熱狂に包んだウッズの円熟味を増したプレーが今秋と20年夏、日本で見られそうだ。日本ツアーの複数の関係者によると、正式回答こそまだだがウッズ側は大会出場を含め、来日に前向きな姿勢だという。ウッズが日本での試合に出場すれば06年11月の日本ツアー、ダンロップフェニックス以来約13年ぶり。米ツアー関係者も「(出場に向けて)交渉中です」と語っている。

 ZOZOチャンピオンシップは、衣料品通販大手のZOZOが主催。賞金総額975万ドル(約10億9200円)、優勝175万ドル(約1億9600万円)と米ツアーでも高額で、日本開催大会では史上最高額となる。昨年11月の開催発表会見で、米ツアーのクリスチャン・ハーディ副会長はウッズの参戦に関しては「松山選手の方から話しかけて、ぜひとも説得してもらいたい」と話していた。

 日本男子最多米ツアー5勝の松山英樹(27)=LEXUS=は既に同大会への参戦を表明。どん底から奇跡の復活を遂げたウッズと松山と2人での優勝争い実現となれば、“令和のゴルフブーム”を呼ぶ大きなきっかけとなる可能性を秘めている。

 また、ウッズは14日の14年ぶり5度目のマスターズ制覇で、20年東京五輪(埼玉・霞ケ関CC、7月30~8月2日)米国代表圏内まで初めて浮上した。同日付世界ランクで1位ダスティン・ジョンソン、3位ブルックス・ケプカ、5位ジャスティン・トーマスに続く米国勢4番手の同6位へ上昇。ゴルフの五輪競技復帰が決まる際、プレゼンテーション映像に登場したスーパースターは昨年、「米国のトップ選手の一員となれるところまで復活できたら快挙」と語るなど五輪に興味を示している。

 ZOZO―には五輪会場や環境視察も兼ね、各国五輪代表候補の積極参戦が予想されている。関係者の話ではウッズも同様。「選手が希望すれば視察やラウンドの手配を計画します」と米ツアー関係者は話す。ウッズは既に4大メジャーを制して“生涯グランドスラム”を達成。五輪金メダル獲得となればゴルフ界初の快挙だ。1988年に女子テニスの4大大会と五輪で金メダルを獲得したシュテフィ・グラフ(ドイツ)に匹敵する“ゴールデンスラム”の大偉業が、日本で見られるかもしれない。

 ◆ウッズの日本でのプレー

 97年11月にエキシビジョンマッチのため初来日し、埼玉・武蔵丘GCでプレーした。日本ツアー初出場は98年11月のカシオ・ワールド(鹿児島・いぶすきGC)で15位。例年11月開催のダンロップフェニックス(宮崎・フェニックスCC)に4度出場(02、04、05、06年)し、04、05年に連覇。日本ツアーの優勝確率は4割を誇る。

 01年11月に静岡・太平洋C御殿場Cで行われた国別対抗戦W杯にデュバルと米国代表として出場。プレーオフで南アフリカに敗れたが、18番パー5でグリーン右サイドからチップインイーグルを決めプレーオフに持ち込んだシーンは有名。その位置には記念プレートがつくられた。

 ◆ゴルフ東京五輪への道 男女とも世界ランクを基準に算定する20年6月29日の五輪ポイント上位60人が出場権を獲得。〈1〉同ランク15位以内は各国・地域で最大4人〈2〉16位以下は〈1〉の有資格者を含み最大2人が出られる。男女とも20年8月、埼玉・霞ケ関CCで72ホールストロークプレーの個人戦で競う。

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