美人プロ藤田光里が思い出の川奈で4位に急浮上 左肘手術を乗り越えて


11番をパーセーブし笑顔の藤田光里

11番をパーセーブし笑顔の藤田光里

 ◆女子プロゴルフツアー フジサンケイレディス 第2日(27日、静岡・川奈ホテルGC富士C=6376ヤード、パー71)

  2015年大会覇者で、26位からスタートした美人プロ藤田光里(24)=レオパレスリゾートグアム=が3バーディー、ボギーなし68で回り、通算3アンダーとして首位と4打差の4位に急浮上した。左肘の故障に苦しみ、昨季は賞金ランクは154位まで落ち込んだが、自身唯一の優勝を飾った思い出の大会で復活の久々に存在感を発揮した。

 先週のKKT杯バンテリンレディスで自己最高の2位になるなど上り調子でツアー初Vを狙う吉本ひかる(20)=マイナビ=が66で回り、通算7アンダーとして5位から首位に浮上。2打差の2位に大江香織(29)=アルプスアルパイン=と上田桃子(32)=かんぽ生命=が追う。

 日本で最も美しいコースのひとつと言われる川奈ホテルGC富士Cで、美人プロの藤田光里が復活への一歩を記した。7番パー4、8番パー4で連続バーディーを奪って迎えた9番パー3。カップまで5センチ、もう少しでホールインワンというスーパーショットで3連続バーディーをもぎ取った。

 藤田は今大会でツアー初優勝を挙げた2015年には賞金ランク18位に躍進。実力と人気を兼ね備えた美人プロはツアーの主役のひとりとなったが、その後、左肘の故障に苦しめられた。「痛くて左手で携帯電話もコップも持てなかった。ゴルフというよりも普通の生活もできなかった」と苦難の日々を振り返る。

 熟慮の結果、昨年1月に手術に踏み切った。「神経をずらして、自分の脂肪で固定した」という手術は無事に成功したが、昨季は11試合に出場し、うち10回も予選落ちと苦しい時間は続いた。

 わずかな光明を見いだしたのは2週前の下部ツアー、ハナサカレディスだった。「今、できることに集中したら、納得するプレーができた。ツアーに戻って来られるか、不安な時はあった。実は今もあります。そんな時は食べます。寝ます」と明るく話した。

 今大会には主催者推薦で出場。「過去に勝ったことがある大会なのでプレッシャーもあった」と正直に明かす。ただ、そのプレッシャーが心地良かった。「去年は全く緊張しなかった。でも、昨日はすごく緊張した。手が震えて、スコアカードがうまく書けないくらいに」と笑う。ピリピリとした空気の中で戦うことはプロゴルファーとして本懐だ。

 昨年4月のサイバーエージェントレディス以来、1年ぶりの決勝ラウンド進出。「予選通過は1年ぶりですね。よく覚えています」と笑う。ただの予選通過ではなく、上位、さらには4年ぶり2度目の優勝の可能性を残す好位置だ。平成最後の女子プロトーナメントで、華のある女子プロゴルファーが戻ってきた。

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