◆男子プロゴルフツアー ダンロップ・スリクソン 福島オープン最終日(30日、福島・グランディ那須白河GC)
降雨により17年のマイナビABC選手権以来となる最終日の競技が中止。3日目終了時点で通算20アンダーの首位だった星野陸也(23)=フリー=が通算2勝目を飾った。規定により優勝賞金の75%の750万円を加算し、賞金ランクは9位に浮上。10月に初めて日米両ツアーの共催で行われるZOZOチャンピオンシップの出場を射程に捉えた。
競技開始のメドが立たない中でギャラリーへのサイン会に出席するため、靴を履き替えにロッカーへ向かう途中で、星野に“吉報”が届いた。茨城・水城高の3年間クラスメートで、今大会で初キャディーを務めた小沼泰成さん(22)と「イェーイ」と喜び合い「30アンダー出したらかっこ良かったけど、優勝は優勝なのでうれしい」と笑顔を見せた。
第3ラウンド前に天気予報を確認した。悪天候による最終日の競技中止も頭に入れ、65の猛チャージ。思惑通り単独首位に立ち「昨日のスコアは報われた」と振り返った。
今季は飛距離向上を目指し、体重アップを図っている。昨年9月、フジサンケイクラシックで初優勝した時の76キロから現在78キロに増え、飛距離も10ヤード伸びたが、最近は増量に伴い「距離感が合わなくなっていた」。25日は練習ラウンドをせずクラブをテスト。約3時間かけて全てを数値化し、用具契約を結ぶ住友ゴム工業社のドライバー「スリクソンZ785」の投入を決めた。「番手が決まったのが、いいスコアにつながった」
今季の獲得賞金は2321万円で賞金ランク9位に浮上。タイガー・ウッズが参戦を表明し、10月中旬までの同上位7人が出場権を得るZOZOチャンピオンシップ(10月24日開幕、千葉・習志野CC)の出場も見えてきた。昨年の全米オープンに初出場しており「いつかは向こうで」と米ツアーに憧れがある。「ZOZOに出たい。この調子で2勝、3勝とすれば賞金王も狙える」と力強かった。(宮下 京香)