河本結、カップに直接放り込む“ダンクホールインワン”の離れ業…初日になんと3人がエース


11番でホールインワンを達成し、笑顔を見せる河本結(カメラ・宮崎 亮太)

11番でホールインワンを達成し、笑顔を見せる河本結(カメラ・宮崎 亮太)

 ◆女子プロゴルフツアー ニッポンハムレディス第1日(11日、北海道・桂GC=6602ヤード、パー72)

 1998年度生まれの黄金世代・河本結(20)=フリー=が1イーグル、6バーディー、2ボギーの6アンダー、66をマーク。11番パー3で、カップに直接放り込む“ダンクホールインワン”の離れ業を演じた。今季ツアー最多に並ぶ6個目のイーグルで、青木瀬令奈(26)=三和シヤッター工業=と並び、自己2度目の首位発進。今季&通算2勝目に向けて最高の滑り出しを切った。この日は、88年のツアー制施行後、同一大会同一日では最多記録に並ぶ3つのエースが飛び出した。

 緑豊かな北の大地で、今季大ブレイク中の20歳から衝撃の一発が飛び出した。172ヤードの11番パー3だ。河本は6アイアンで左からフェードをかけ、右からの向かい風にぶつけて直接カップへ放り込んだ。ガコッ! カップ縁を破壊する鈍い音とともに大歓声が起こると目を丸くした。同組の岡山絵里とハイタッチ。「少し大きなクラブを持って、風とけんかさせてちょうどかなと思った。ショットの完成度としては120点」と会心の一撃にほおを緩めた。

 エースは、5月のパナソニックオープン最終日17番以来2度目。今季6個目のイーグルはツアー最多タイだ。大会主催の日本ハムから、特別賞として商品券10万円と同社の人気製品・本格的あらびきウィンナー「シャウエッセン」を大量に提供された。「大好きなんですよ。日体大ゴルフ部の皆で、ソーセージパーティーします」とほほ笑んだ。

 4日間大会3連戦目。コンディションを優先し、あえて事前の練習ラウンドはせず、プロアマ戦18ホールだけで臨んだ。今週は札幌市内に宿泊し、北海道の名産品で英気を養っている。「おすしはウニが好きで1回行きました。ジンギスカンとあともう1回、おすしに行きたいと思います」と笑った。

 今季17戦で7度のトップ10入り。初優勝した3月のアクサレディス以外にも、優勝争いを演じるも悔し涙を流してきた。前週、同じ黄金世代の渋野日向子が2勝目。男子の日本プロでは、同じキャロウェイ社契約の石川遼が劇的逆転で3年ぶりの復活V。石川の弟・航は日体大ゴルフ部の後輩でもある。「遼君と日向子ちゃんの優勝を見て、運も必要だと思った。それを呼び込むのはゴルフへの姿勢。今週は私の番と思って頑張ります」。この日のラウンド中には鹿とウサギの“珍客”の応援も受けた。運も味方に2勝目に挑む。(榎本 友一)

 脇元華(16番、6アイアンでホールインワン)「プロでは初めて。『ホールインワン賞300万円かかってたよな』って看板見たら決勝ラウンドだけで。うそでしょ~って(笑い)」

 山戸未夢(札幌市出身の24歳が16番、6アイアンでエース)「試合では2回目。(副賞の)シャウエッセンが大好きなので、すごくうれしいです」

 ◆同一大会同一日最多ホールインワン 1988年のツアー制施行後最多は3人。〈1〉89年ヤマハカップレディス3R(中島千尋、ト阿玉、森口祐子)、〈2〉97年サントリーレディス2R(中島真弓、森本多津子、尾亦史子)、〈3〉02年大王製紙エリエールレディス1R(木村敏美、松沢知加子、山口裕子)、〈4〉13年ゴルフ5レディス2R(小楠梨紗、佐々木慶子、岡村咲)、〈5〉15年アース・モンダミンカップ2R(土田沙弥香、大江香織、西山ゆかり)。今回はそれに続く6例目(河本結、脇元華、山戸未夢)となった。

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