男子プロゴルフツアーのカシオワールドオープンは28日から4日間、高知・Kochi黒潮CC(7335ヤード、パー72)で行われる。大会主催のカシオ計算機と13年から所属契約を結ぶ石川遼(28)は27日、プロアマ戦で最終調整。残り2戦2勝での逆転賞金王へ向けショットが復調気配で、昨年6月に亡くなった樫尾和雄前会長(享年89)の“金言”を胸に10年ぶりの賞金王返り咲きを目指すと誓った。
南国・土佐の海風を浴びた石川の表情と言葉に自信が戻った。プロアマ戦の最終18番、ピン右2メートルにつけてバーディー締め。「少し良くなっている感じがあって。ひそかに明日が楽しみだな、という感じがありますね」とうなずいた。
今大会は優勝こそないが15、17、18年と2位に入った。フェアウェーが広く飛ばし屋有利で「相性がいいコースというイメージが強い」。初のホスト優勝に向けてプロアマ戦後も練習場で約1時間打ち込み、ドライバーと2アイアンに手応えを示した。
所属契約を結んだ時の会長だった故・樫尾氏から「ゴルフ界のイノベーター(革新者)になれ」と常々、声をかけられていた。「この大会に来ると思い出す。勝てるゴルフをしたいな、という思いは強い」。次週のメジャー、日本シリーズJTカップ(報知新聞社主催)も含めた連勝で、奇跡の逆転賞金王に挑む。(榎本 友一)