石川遼が雪辱か、今平周吾が安定感発揮か、小平智が連覇か…ゴルフ担当記者座談会で日本シリーズJTカップ優勝予想


石川遼

石川遼

 ◆報知新聞社主催 男子プロゴルフツアー今季最終戦メジャー 日本シリーズJTカップ 第1日(5日、東京よみうりCC=7023ヤード、パー70)

 国内男子プロゴルフツアーの今季最終戦のメジャー、第56回日本シリーズJTカップは、5日から4日間、東京・稲城市の東京よみうりカントリークラブ(CC)で行われる。優勝者や賞金ランク上位者など、今季の日本ツアーの主役30人が出場する。新時代「令和」最初の王者を、スポーツ報知ゴルフ担当4人が記者座談会で占った。

 斎藤成俊デスク「今季の男子ツアーを取材してきた担当4人の優勝予想を聞かせてください。まずは7年連続7度目の日本シリーズ取材のキャップから」

 榎本友一キャップ「15年大会覇者の石川遼を本命に推します。今大会は10度の出場で7度のトップ10入りと好相性。昨年大会はプレーオフで惜しくも敗れましたが、今年はショットが復調して2勝。グリーン周りでの、速いグリーンへの対応力はズバ抜けています」

 斎藤「なるほどね。対抗は?」

 榎本「宮本勝昌です。5月の中日クラウンズで令和最初のツアー優勝。47歳のベテランは、青木功と並ぶ大会歴代2番目となる4勝目に照準を絞っています。派手好きお祭り男は、令和最初の王者の座を虎視たんたんと狙っています」

 斎藤「3年連続4度目の日本シリーズ取材の岩原はどうみる?」

 岩原「賞金ランク1位の今平周吾に◎を打ちます。昨年は3差8位で初の賞金王を決めた大会。今季も国内ではツアー最多のトップ10が15回と抜群の安定感を誇ります。ショット、小技とデータ的にもバランスがよく、どのコースにも対応できる強みがあります」

 斎藤「確かにね。次点は?」

 岩原「堀川未来夢に〇を打ちます。初出場した昨年最終日は首位に並んで迎えた18番で痛恨のダブルボギーで5位。今年は6月の日本ツアー選手権森ビル杯で、悲願の初優勝で早々と出場権を獲得。リベンジに燃えています。物おじしない陽気な性格も大舞台向き」

 斎藤「今大会取材班最多11回目の取材となる竹内さんはいかがですか」

 竹内達朗記者「自分はショーン・ノリスが本命ですね。今季、トップ5が7回、賞金ランク2位と安定感抜群。グリーン周りから長尺パターを上手に使い、平均パット1・7254で1位です。17年大会2位とコースとの相性も良い」

 斎藤「今年のラグビーW杯を制した南アフリカ出身で乗ってますね。対抗は」

 竹内「ツアー屈指のショットメーカーの黄重坤。昨年はプレーオフで惜敗の2位。15年も6位の実績もあります。来季は韓国で兵役に就く予定で、3年シードへのモチベーションも高いでしょう」

 斎藤「2年連続2度目の日本シリーズ取材とフレッシュな宮下の意見は?」

 宮下京香記者「小平智を優勝候補筆頭に推します。地元で今年も大応援団が駆けつけ、6人目の連覇に期待は大きい。米ツアーが主戦場ですが、10月のマイナビABC選手権3位と日本ツアースポット参戦ながら結果も残しました」

 斎藤「対抗は?」

 宮下「変則スイングで人気の崔虎星(韓国)です。昨年は11月のカシオワールドオープン優勝で出場を決めて10位。今年も終盤の平和PGM選手権を制して『最近は後半戦に強くなっている』と自信を見せていました。妻・黄眞雅さんが『シーズンが始まった時からずっと日本シリーズに出たいと言い続けていました』と思い入れの強さも語っていましたので」

 斎藤「ZOZOチャンピオンシップを制したけど、今大会は欠場するタイガー・ウッズ(米国)の分まで虎さんが盛り上げてくれそうだね。劇的なドラマを詳しく記事で伝えていこう」

 ◆最近のJTカップ名場面

 ▽2009年12月3~6日 丸山茂樹(40)が10年ぶりの日本ツアー制覇。金庚泰(23)=韓国=と大会史上最多4ホールのプレーオフを制し、通算10勝目を手に。227ヤードの18番パー3で4度繰り返された死闘は、丸山がグリーン手前からの第2打を50センチに寄せてパーセーブし、歓喜の涙にくれた。

 ▽12年11月29日~12月2日 藤田寛之(43)が第1Rを61で単独首位発進。第2R以降も精密機械のようなショートゲームを武器に66、68、67。2位に5打差をつける圧勝で大会史上初の3連覇を達成。93年の飯合肇の39歳を塗り替え、史上最年長での賞金王初戴冠となった。

 ▽13年12月5~8日 第50回記念大会で宮里優作(33)が感動的なドラマを演じた。2位の呉阿順(28)=中国=に3打リードして迎えた最終Rの18番。第1打はグリーン左ラフへ。第2打はトップしてグリーンオーバー。大ピンチでの第3打は、グリーン右10ヤードのラフからサンドウェッジでチップインパー。プロ11年目の33歳は膝を落として泣き崩れた。観戦に訪れた日米24勝の妹・藍らと喜びを分かち合った。※年齢は全て当時。

最新のカテゴリー記事