女子プロゴルフで昨年の海外メジャー、AIG全英女子オープンを制した渋野日向子(21)が14日、都内で記者会見を行い、2月1日付けで飲料メーカー大手のサントリー(本社・大阪市北区)と所属契約を結んだことが発表された。
会見には、日米通算24勝で2017年限りで現役を引退した、同社所属の宮里藍さん(34)も登場し、渋野とトークセッションを行った。
以下、トークセッションの内容。
―渋野がサントリーと所属契約を結んで、今の気持ちはどうか。
渋野「宮里藍さんをサポートされているので、契約の話をいただいて、すごくうれしかった。藍さんのようになりたいので、すごくうれしく思います」
藍さん「いや~ありがたいですね。共にサントリー所属として一緒に頑張っていく機会をいただいたことがすごくうれしい」
―サントリーとの縁。
渋野「小学生の時にサントリーレディスの大会中にジュニアのスナックゴルフ大会があった。10年に出させていただいて、実は優勝しているんです。だから、ちょっと縁を感じていた」
藍さん「中学校3年生の時に初出場させてもらって、それから毎年のように出場機会を得られたことは大きかった」
―藍さんから見て、渋野の強みはどこだと見るか。
藍さん「サンデーバックナインに強い、後半に入ってからスコアを伸ばせるのは選手として、理想。そこを強みにしてプレーしているのが素晴らしい。コースマネジメントも、自分のメンタルケアもできている。技術力も高いので、うらやましい」
―渋野自身ではどうか。
渋野「全英(女子オープン)でもパー4で1オン狙うとか、攻めの気持ちを忘れていないところは強み。何年続けようが、色々なことを知ろうが、攻めの気持ちを忘れないようにやっていきたい」
―渋野から藍さんに聞きたいことはあるか。
渋野「藍さんは20歳の時から海外に行かれていましたが、英語はその頃から話せたんですか? 」
藍さん「20歳の時はしゃべれませんでした。(米ツアー)1年目から引退するまで、英国人のキャディーさんと一緒にやっていたので、その影響は大きかった。歌のフレーズを覚えたりしていたけど、渋野さんは、笑顔と強気のプレーがあれば、だいたいのことは乗り越えられると思うよ」
―AIG全英女子OPは前年覇者として臨むが。
渋野「今年はリンクスコース。(青木翔)コーチと『絶対、撃沈だよね』と話す。どんな球を打ったらいいか、今はそんなイメージもわかない。でもディフェンディング(チャンピオン)なので、恥じないプレーはしないといけない。でもいつも通り楽しくプレーすることは忘れないようにしたい」
藍さん「渋野さんの場合は昨年、初めて出場して、海外のギャラリーにあれだけ応援されて、成績も残せたので、今年の初めてのリンクスコースも大丈夫だと思います。初めての経験って印象に残っていくので、その状況を楽しんでもらいたいです」
―今季の目標をお願いします。
渋野「20年は東京五輪もあるので、代表選手に選ばれるように。全英女子OPもディフェンディングとして臨むので、いつも以上に気合を入れていきたい。21年に米ツアーで戦っていけるように頑張っていきたい」
―藍さんから渋野へ伝えたいことはあるか。
藍さん「私が米ツアーに行く前に、お仕事でプロ野球の松井秀喜さんとお会いする機会があった。その時にいただいた言葉がすごい励みになったので、引き継ぎます。『自分の中で変えなくていいものと変えるもののタイミングがすごい重要』。自分の良さや、自分の良さを殺してまでやる必要があるのかというのは、海外に行くと特に感じる。でもまだ、(プロ)2年目なので挑戦者であり続けるべきですし、強気のゴルフを日本であれ、米国であれ、貫いてほしい」