◆アジアンツアー共同主管男子プロゴルフツアー SMBCシンガポールオープン 公式練習&プロアマ日(15日、シンガポール・セントーサGCセラポンC=7397ヤード、パー71)
昨年のアジアン下部(ADT)ツアーで、日本男子初の賞金王となった関藤直熈(せきとう・なおき、22)=フリー=が会場内で最終調整した。よく日焼けしたイケメンは昨年12月の日本ツアー最終予選会を11位で通過し、今年の目標は「アジアンツアーと日本ツアーでの初優勝とシード獲得」と掲げている。
昨季は12戦に出場して2勝、2位が4度。予選落ちなしで賞金約5万ドル(約550万円)を獲得した。前週のアジアンツアー、香港オープンも7位と好調を維持している。アジア「シンガポールは今回が初めて。グリーンは速いですが、アジアの中ではきれい。やりやすいですね。天気や暑さも色んなアジアの国を回っているので慣れています」と端正なマスクを崩した。
日本ツアーは昨年10月以来4戦目となる。昨年9月のパナソニックオープン26位が最高成績だ。「まずは予選を通過して、気負うこと無くしっかりやりたい」と意気込んだ。171センチ、70キロ。自身のゴルフの特徴を「この2年間ADTで回って対応力がつきました。苦手なコースがあまりないことです」と話す。
広島・広島国際学院高では、金谷拓実(21)=東北福祉大3年=の1年先輩だ。昨年11月の三井住友VISA太平洋マスターズで、金谷が史上4人目のアマチュア優勝の快挙を達成。アマ時代に大きな個人タイトルを持たない関藤は「最後のパットとかも純粋にすごいな、とテレビで見ていました」と振り返った。
高校卒業後、オーストラリア・ブリスベンへ留学。2年3か月、平日は語学も勉強しながらゴルフの腕を磨いた。18年1月にアジアンツアーの予選会を受け、ADTへ参戦する道を歩んだ。現在世界ランク248位。「まずは世界ランクを上げていきたい。日本ツアーとアジアンツアーの両方で優勝して、シードを取りたい。将来的にはヨーロッパツアーでやってみたいですね」との野望を抱く。異色の経歴を持つ“22歳の逆輸入賞金王”が、日本ツアー開幕戦を盛り上げる。