古江彩佳、20歳179日ツアー年少3位の2週連続V&通算4勝目 五輪代表も射程圏


2週連続の優勝を果たした古江彩佳は、優勝カップを手に笑顔(カメラ・豊田 秀一)

2週連続の優勝を果たした古江彩佳は、優勝カップを手に笑顔(カメラ・豊田 秀一)

 ◆女子プロゴルフツアー 大王製紙エリエールレディス最終日(22日、エリエールGC松山)

 2打差首位で出た2000年度生まれの“ミレニアム世代”の古江彩佳(20)=フリー=が4バーディー、2ボギーの69で回り、通算15アンダーで、ともにツアー3番目の年少記録となる2週連続優勝&通算4勝目を飾った。初の4日間大会制覇で、世界ランクは30位から日本勢3番手の16位前後まで浮上の見込みで、来年の東京五輪代表入りも現実味を帯びてきた。

 古江はピンク色の優勝ブレザーに身を包むとほほ笑んだ。「2週連続優勝できたのはうれしい」。持ち前の安定感あふれるゴルフで、一度も首位を譲らずに危なげなく逃げ切り、畑岡奈紗、宮里藍に次ぐ年少3位(20歳179日)の2週連続V。最終18番は3パットのボギーも「最後、ボギーは格好悪いなと思いますが、これからも笑顔で楽しんでいるところをお届けできたら」と声を弾ませた。

 2打差2位につけていた1つ年下の“21世紀世代”笹生との最終日最終組対決は、1番で笹生が3パットのボギーで後退すると、古江は2番で60センチにつけてバーディーを先行。4打差に広げてそのまま独走した。

 過去3勝は全て3日間大会。4日間大会初制覇の意味は大きい。ツアー関係者によると、世界ランクへの加算ポイントの高い4日間大会での勝利で鈴木愛(16日付世界ランク19位)を抜き、古江は日本勢3番手の16位前後まで上昇見込み。2番手(同15位)の渋野日向子にも肉薄し、東京五輪代表の座が一気に見えてきた。コロナ禍で現れた153センチの小さな新ヒロインは「考えなくもないけど、試合を1つ、1つ頑張りたい」と冷静に受け止める。

 今季獲得賞金は約7310万円となり、賞金ランク2位に浮上。首位の笹生と約1600万円差で最年少賞金女王の可能性も出てきた。来週のメジャー、JLPGAツアー選手権リコー杯(26日開幕・宮崎CC=報知新聞社後援)で、ツアー史上最年少&3人目の3週連続Vに挑む。昨年大会2位とコースとも好相性だ。「優勝できればうれしいですけど、意識せずにやっていきたい」と古江。「ボギーが少ないところが強み」の成長著しい20歳の記録的なシーズンは続く。(榎本 友一)

 ◆20歳179日で優勝した古江が達成した記録

 ▽ツアー年少3番目の2週連続優勝 〈1〉畑岡奈紗の18歳261日(17年9月のミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン&日本女子オープン)〈2〉宮里藍の19歳1日(04年6月のサントリーレディスオープン&アピタサークルKサンクスレディス)

 ▽ツアー年少3番目の4勝目 〈1〉宮里藍の19歳1日(04年6月アピタサークルKサンクスレディス)〈2〉畑岡奈紗の19歳295日(18年11月TOTOジャパンクラシック)

 【注】記録は1988年ツアー制施行以降

 ◆古江 彩佳(ふるえ・あやか)2000年5月27日、神戸市生まれ。20歳。3歳でゴルフを始め、17年から2年間、ナショナルチームで活躍。兵庫・滝川二高では安田祐香と同級生。昨年10月の富士通レディースでツアー7人目のアマ優勝を果たしプロ転向。得意クラブはドライバーで平均飛距離240ヤード。特技は絵を描くこと。愛称「エッティー」。夢は「20代で結婚して、出産して(ツアーに)帰ってきたい」。家族は両親。153センチ、54キロ。

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