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10番、チップインイーグルを決めて笑顔を見せる今平周吾
◆報知新聞社主催 男子プロゴルフツアー20年最終戦 日本シリーズJTカップ(3日から4日間、東京・稲城市 東京よみうりCC=7023ヤード、パー70)
国内男子プロツアーで20年最終戦のメジャー、第57回ゴルフ日本シリーズJTカップは3日から4日間、東京・稲城市の東京よみうりカントリークラブ(CC)で開かれる。昨年大会覇者や、コロナ禍の中で今年開催された5大会の上位3位までの選手と賞金ランク上位者など、今年のツアーを盛り上げた勢いのある30選手が集結する。自主隔離明けの18、19年賞金王・今平周吾(28)=フリー=は練習ラウンドでイーグルを決め、メジャー初優勝へ好調ぶりを示した。
2年連続賞金王を決めた思い出の舞台で、自主隔離明けの今平が衝撃の再出発だ。前日(1日)までの自主隔離期間を終え、午前9時過ぎに10番から堀川、阿久津とともに練習ラウンドをスタート。10番パー4で、残り148ヤードからの8アイアンでの第2打は手前に切られたピンの上に着弾し、傾斜をつたってカップに消えた。自主隔離明け後、いきなりのイーグル発進に「ビックリしましたね」と今平も静かに笑った。
11月のマスターズに出場して44位となった。五輪強化選手に対する帰国後の自主隔離を緩和する特例措置により、翌週に宮崎で開催されたダンロップフェニックス(19~22日)に出場。最終日は27位で終えると、車で迎えに来た両親と運転を交代しながら、約15時間かけて首都圏の自宅へ。23日の午前3時過ぎに到着したという。
その後は1日まで自主隔離に入り、家の近くで、人目を避けてトレーニングを積んできた。この日朝、今大会の会場に入って相棒の柏木一了キャディー(52)とともに、18ホールの練習ラウンドを積んだ。「グリーンがすごく硬くなって、速いですね」とコースの印象を口にした。
苦い記憶も脳裏には刻まれている。昨年大会最終日。1打差の単独首位で迎えた227ヤードの最終18番パー3で、2オン3パットで痛恨のダブルボギー。1打差3位に敗れた。「18番は変わらない。どこにつけても難しいですね。去年の経験から絶対に(ピンの)下からパットを打ちたいです」と自らに言い聞かせるように話した。
この大会は18年8位、昨年3位と成績は右肩上がりだ。「去年の悔しさはありますけど、このコースはイメージは良い。優勝したい気持ちはありますね」と今平。日本のプロゴルファー生誕100周年のラストマッチで、賞金王がツアー通算5勝目となるメジャー初Vをつかみ取る。(榎本 友一)
◆今平の帰国後の自主隔離措置
▽11月17日午後 マスターズを終え成田空港到着。帰国時のPCR検査は「陰性」。
▽同18日 ダンロップフェニックス(宮崎)に出場のため、首都圏の自宅を出て新幹線で新横浜から福岡・博多へ移動。その後、車内にビニールシートを設置したハイヤーで宮崎入りする。
▽同19日 同大会初日は特例措置で同伴競技者と常に社会的距離を保つなど厳戒態勢の下でプレーし、71のイーブンパー44位発進。
▽同22日 帰国後初戦は71、69、71、68の通算5アンダー27位で終え、同日中に自家用車で約15時間かけて首都圏の自宅へ移動。
▽同23日 午前3時に自宅に到着し、自宅近くの申請した場所で練習を行う。
▽12月1日午後 自主隔離期間は解けたが、同日中は自宅で過ごす。
▽同2日午前 東京よみうりCC入りし、18ホールの練習ラウンドで調整する。