◆男子プロゴルフツアー 最終戦メジャー 日本シリーズJTカップ 第2日(4日、東京・東京よみうりCC=7023ヤード、パー70=報知新聞社主催)
最年長優勝記録と最年少優勝記録の懸かる藤田と小斉平の2人が、同組で見応えのある伸ばし合いを演じた。10~12年大会王者の藤田は、6番でグリーン左手前のラフから鮮やかなチップインイーグル。8番は8メートルのバーディーパットを沈めた。風が吹いて難しい条件下で、アプローチとパターで高い技術を披露した。
ドライバーショットも緩みがなくなり、トップからの切り返しがスムーズになった。12年に賞金王を取った頃よりも進化しているのは本当にすごい。難易度の高い9番パー4では、庭のようにコースを知り尽くしていた。第2打をグリーン右に外し、ロブショット気味に打って、スピンをかけて傾斜を使ってピンそば1メートルへ寄せてのパーセーブ。さすが“シリーズ男”だな、と感じましたね。まさに若手のお手本でした。
小斉平は今年、米下部ツアーでもまれて急成長した。コロナ禍での厳しい挑戦で技術、精神的にもタフになった。攻め一辺倒だったゴルフが攻守のメリハリをつけられるようになった。米国での経験で、風や硬く傾斜のきついグリーンへの対応力が急激に上昇。パー5でしっかり伸ばす飛距離もあって柔軟性も出てきた。実績のある実力者と勢いのある若手の優勝争い。残り2日間、非常に楽しみですね。(プロゴルファー)