
今年初戦を前に笑顔を振りまく原(カメラ・今西 淳)
国内女子プロゴルフツアー今年初戦のダイキンオーキッドレディスは4日から4日間、沖縄・琉球GC(6561ヤード、パー72)で行われる。コロナ禍で20―21年に統合されたシーズンで、昨年国内メジャー2連勝で賞金ランク3位の原英莉花(22)=日本通運=は初の賞金女王に照準。約1年3か月ぶりの有観客試合となる今大会から「攻め」のプレーを誓った。
昨年つかんだ自信を胸に、原がビッグタイトル獲得に意欲を見せる。20年は10月の日本女子オープン、11月のJLPGAツアー選手権リコー杯(報知新聞社後援)と国内メジャーを2勝。20―21年シーズンを賞金ランク3位で折り返し、「もちろん賞金女王は自分の中で昔からの目標、夢でもあるので頑張りたい気持ちはあります」と、強い決意をにじませた。
オフ期間は師匠である男子ツアー歴代最多94勝の尾崎将司(74)がいる千葉県内の「ジャンボ邸」でショット練習に重点を置いてやってきた。「昨年はショートゲームよりもショットに納得がいかなかった。ピンに絡めてバーディーを取るのが目標。本来、自分がしたかったゴルフができたらいい。自分を信じて攻めていきたい」。華やかなルックスで注目されるが、強気のゴルフも大きな魅力だ。
将来は「世界一への旅に出たい」と米ツアー進出も視野に入れている。その第一歩となった昨年12月、初の海外メジャー、全米女子オープンでは152位で予選落ちと悔しさを味わった。「芝とか環境の違いに対応できなかった自分がいた」。無力感を抱いた一方、「間近で見る海外選手の(球の)弾道の違いとかを発見したし、いい刺激になった」と、向上心に火がついた。
師匠の尾崎将は賞金王に、歴代最多となる12回輝いた。「ジャンボさんに少しでも近づきたい。プロとして認めてもらえるようなプレーができたら」と語る22歳。初の賞金女王戴冠に向け、力強く突き進む。
◆原 英莉花(はら・えりか)1999年2月15日、横浜市生まれ。22歳。母の勧めで10歳から競技を始め、神奈川・湘南学院高1年時、尾崎将司に弟子入り。2018年プロテストに2度目の挑戦で合格し、19年6月のリゾートトラストレディスでツアー初優勝。昨年は10月の日本女子オープンなどメジャー2連勝。19年ツアーでドライバーの平均飛距離は253・33ヤードの4位。173センチ、58キロ。
◆琉球GC 1977年7月に沖縄・南城市に開場した。設計は梅沢弘氏。沖縄本島南部に位置する「東、西、南」27ホールは、高麗芝で統一され、変化と起伏のあり戦略性が高い。海岸に近く、風が吹く日は沖縄の自然を感じられる。今年はアウトで西、インで東コースを使用。88年の第1回大会からコロナ禍で中止となった昨年を除いて行われ、今年は第34回大会となる。03年に東西対抗大会、09年には日韓女子プロゴルフ対抗戦も開催された。