【諸見里しのぶの目】同組で見た小祝さくらのショットに力強さ 大一番でも淡々とプレーする姿に「賞金女王」確信


今年の開幕戦に出場した諸見里しのぶ

今年の開幕戦に出場した諸見里しのぶ

 4人が争う混戦の中、2差3位から出た小祝さくら(22)=ニトリ=が5バーディー、1ボギーのベストスコアに並ぶ68で回り、通算14アンダーで逆転優勝した。昨年9月のゴルフ5レディスに続く今季2勝目&通算3勝目で、今年宣言した初の賞金女王獲得に向け、賞金ランク3位に浮上。日本女子ツアー通算9勝の諸見里しのぶさん(34)は小祝と予選ラウンド2日間をプレーし、強さの要因を語った。

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 私の所属先の主催大会ということで推薦で出場させていただき、優勝した小祝選手と予選ラウンド2日間同組で回りました。昨年よりもドライバーショットが力強く、飛距離も伸びていました。琉球GCはグリーン手前から順目になっているホールも多く、第2打の距離感が難しいのですが、繊細な距離を合わせるショット力も彼女は備えていました。

 決勝Rに入ってパットもかみ合った。最終日14番の10メートルのバーディーパットを強気に沈め、18番のウィニングパットも1メートルの難しい下りのスライスを淡々と決めた。優勝争いで緊張する場面でも、構えてから打つまでのリズムが一定で素晴らしい。本人も口にした「複数回優勝と賞金女王」は十分に成し遂げる力があると思います。

 若手からベテランまで、昨年以上に力は拮抗(きっこう)している印象。注目の渋野選手は新しいスイングを試しながら臨んでいました。パットの安定という強みを生かしての13位。今後さらに進化した姿を見るのが楽しみです。

 久しぶりに入ったギャラリーの存在は大きかったです。良いショットを打つと「ナイスショット」と歓声と拍手、惜しいパットが外れると一緒に悔しがって下さる。私も「あ、勝負をしているな」という楽しさを久々に感じました。どの選手も「観客の声援が力になる」と言っていましたし、白熱した展開を生んだ大きな要因だったと思います。(女子プロゴルファー)

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