【諸見里しのぶの目】渋野日向子は昨年より体強い…米国で戦うぞ、という強い気持ちと信念を感じる


◆米女子プロゴルフツアー メジャー第1戦 ANAインスピレーション 第1日(1日、米カリフォルニア州ミッションヒルズCC、賞金総額300万ドル=約3億3240万円、優勝45万ドル=約4986万円、無観客)

 コロナ禍での2021年メジャー初戦が2年連続の無観客で開幕した。今年海外ツアー初参戦の渋野日向子(22)=サントリー=は2バーディー、2ボギーの72で回り、イーブンパー49位発進。日本ツアーから5連戦で取り組んできた米ツアー仕様の、再現性を高める新スイングとウェッジを4本投入する新スタイルが奏功。フェアウェーキープ率85・7%とショットを安定させた。66のパティ・タバタナキット(タイ)が6アンダーで首位。

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 渋野選手は米国で戦うぞ、という強い気持ちと信念を感じるプレーぶりでした。スイング改造をしている中、ティーショットからパットまで全体的に安定していました。3月の日本ツアー初戦、ダイキンオーキッドレディスで見た時よりも、新スイングは体になじんで完成されてきている印象を強く受けました。この短期間で安定させてきた対応力と意志はすごいです。肩回り、背筋、体幹と足の後ろ側の筋肉など、体も昨年よりも強くなっています。

 クラブセッティングも米国に向けて、オフから準備をしていました。5アイアンに替えて、シャフトを長くした6アイアンを投入。より弾道が高く、飛距離も出る球が打てるようになりました。また、パー5でのバーディー率を上げるためにウェッジも4本に増やしました。この日の11番と18番の3打目は、スピンをかけてピンそば2メートルに止めてみせた。スピンコントロールの精度にも磨きがかかり、昨年よりも細かい部分にまでこだわったプレーぶり。今年の米国での戦いが非常に楽しみです。(女子プロゴルファー)

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