松山英樹2日連続イーグル含む71、3差暫定6位で決勝Rへ「良いプレーができればチャンスある」


◆米男子プロゴルフツアー メジャー初戦 第85回マスターズ 第2日(9日、米ジョージア州オーガスタナショナルGC=7475ヤード、パー72)

 日本勢唯一の出場で、8年連続10度目の出場となった松山英樹(29)=LEXUS=は4打差2位で出て1イーグル、2バーディー、3ボギーの71で回った。ホールアウト時点で、首位と3打差の通算4アンダーの暫定6位で決勝ラウンドに進んだ。

 445ヤードの1番パー4から午後1時(日本時間10日午前2時)にティーオフした。曇天の下、白地にピンクのウェアでハリス・イングリッシュ(米国)とアブラハム・アンサー(メキシコ)と同じ組で回った。

 メジャー自己最高の2位で滑り出した初日の勢いを持続し、序盤はショットが好調でチャンスにつけた。2番パー5は2メートル、3番は4メートルのバーディーパットが惜しくも外れた。難易度の高い495ヤードの5番パー4でボギーが先行した。フェアウェーからの第2打がグリーン左に外れ、3打目の寄せは6メートルショート。パーパットはカップ左を抜けてスコアを落とし、首位と5打差の通算2アンダーとした。

 460ヤードの9番パー4で、ドライバーで右のフェアウェーへ。残り152ヤードからアイアンでピン左5メートルへ。それを沈めてこの日初バーディーを奪い、1日数千人限定で、2年ぶりに会場に戻ったパトロン(観客)から拍手を浴びた。前半はパープレーで首位と4差8位で折り返した。

 後半の出だし495ヤードの10番パー4では、持ち前のショットが乱れた。打ち下ろしのティーショットで手を離して左の林に曲げるも、幸運にも木に当たってフェアウェーへ。アイアンでの第2打もフィニッシュで手を離し、グリーン右手前のバンカーへ。3打目の寄せは3メートルショート。パーパットは惜しくもカップ右を抜けてボギーとなった。

 それでも、510ヤードの13番パー5でこの日最大の見せ場を作った。ドライバーでの第1打は、306ヤード先の右のファーストカットへ。アイアンでの第2打は、グリーン左14ヤードのファーストカットへ。パターで打った3打目は、下り傾斜で加速してピンに当たってカップイン。観客の拍手と歓声に、右手を挙げて笑顔で応えた。

 530ヤードの15番パー5でも、観客をわかせた。ドライバーで左のフェアウェーをとらえると、アイアンでの第2打をピン左下5・5メートルへ。イーグルパットは惜しくもカップ右を抜け、タップインバーディーとした。この時点で2打差4位まで浮上した。続く16番パー3は、ピン左下15メートルから3パットのボギーで後退した。最終18番では2・5メートルのパーパットを沈め、小さく右拳を突き出す“ガッツパー”で締めくくった。

 初日よりもグリーンが軟らかくなり、ピン位置も比較的易しくなって、全体的には伸ばし合いとなった第2R。松山は好機で惜しいパットが続いたが、この日も生命線のショットの好調は維持した。フェアウェーキープ率は78・57%、パーオン率も77・78%を記録。安定した試合運びを見せた。

 米ツアー日本人歴代最多5勝の日本のエースは、ホールアウト後のインタビューで「なかなか思うようなプレーはできなかったですけど、1つ伸ばせて終われたのは良かったなと思います」と振り返った。日本男子悲願のメジャー初制覇を射程に入れての週末に「良いプレーができればチャンスあると思うので明日、良い位置で終われるように頑張りたいと思います」とにこやかな表情で話した。

 前日首位のジャスティン・ローズ(英国)が72で回って、通算7アンダーの単独首位をキープしている。

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