マスターズ王者の松山英樹が内閣総理大臣顕彰を受賞 「すべての国民に努力の大切さを伝え、大きな希望を与える」


 日本政府は27日、男子ゴルフの4大メジャー、マスターズをアジア人で初めて制した米男子ツアー6勝の松山英樹(29)=LEXUS=に対して、「内閣総理大臣顕彰」を授与することを発表した。ゴルフ界では、1987年に米女子ツアーで外国人で初の賞金女王となった岡本綾子以来2人目の快挙となった。顕彰式は30日に首相官邸で行われる。

 「内閣総理大臣顕彰」は国家、社会に貢献し、顕著な功績があったもの、国民の模範と認められるものの顕彰を目的として66年に佐藤栄作内閣が閣議決定したもの。2000年シドニー五輪柔道女子48キロ級で金メダルを獲得した田村亮子らこれまで33人、16団体が授与されている。

 「国民栄誉賞」が首相の指示によって検討され始めるのに対し、「顕彰」は所管する省庁による首相への推薦がスタート地点となっているのが大きな違い。表彰者には表彰状と盾の授与のほか、金一封を添えることができる。

 松山の受賞を受けて萩生田光一文部科学大臣(57)は、スポーツ庁を通じてコメントを発表した。以下全文。

 「米国で行われたゴルフの『マスターズ』において優勝された、松山英樹選手の内閣総理大臣顕彰受賞決定、誠におめでとうございます。

 男子ゴルフの4大メジャー大会の1つであるマスターズ制覇は、日本人初、大陸別ではアジア初となる歴史的快挙であり、日頃のたゆみない精進によって優勝を成し遂げ、我が国のスポーツの振興に大きく貢献したことが高く評価されたと承知しています。

 また、松山選手は東日本大震災から10年となるマスターズで優勝されました。10年前、被災地で学生をされていた松山選手がマスターズに初出場された際、悩みながらの出場を後押ししたのが被災地の皆様の応援だったと伺っています。米国に主戦場を移された後も、常に被災地に寄り添って復興を願っておられる松山選手の今回の優勝は、スポーツを通じた被災地への励ましとともに、すべての国民に努力の大切さを伝え、大きな希望を与えるものです。これらの功績が今回の受賞につながったものと承知しています。

 新型コロナウイルスの影響が長引く中、これまでどおりの環境での活動が難しかったはずですが、伝統ある国際大会で、最高の成績を上げられたことは大変素晴らしいことです。文部科学省としても、新たな社会・生活様式の下でもスポーツの価値を国民・社会が享受できるよう、スポーツ施策を推進していきます。

 大切な言葉として『才能は有限、努力は無限』を掲げられている、松山選手の今回の快挙を心から祝福するとともに、今後行われる大会においても大いに活躍いただき、素晴らしいプレーを通じて引き続き国民に夢と希望を与えていただけることを期待しています」

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