星野陸也、4打差独走Vで賞金トップ!松山英樹と東京五輪だ!代表争い2番手浮上確実


星野陸也

星野陸也

◆男子プロゴルフツアー アジアパシフィック ダイヤモンドカップ 最終日(16日、神奈川・相模原GC東C=7298ヤード、パー72)

 首位から出た星野陸也(25)=フリー=が5バーディー、2ボギーの69で回り、通算13アンダーで2位に4打差をつけて完勝した。通算5勝目、今季3勝目で金谷拓実(22)=フリー=を抜いて賞金ランク首位。世界ランクでも金谷を上回り、松山英樹(29)=LEXUS=に続く日本勢2番手浮上が確実となった。次週の海外メジャー、全米プロ選手権(20日開幕)に向けて17日に渡米する。2位はフィリピンのジュビック・パグンサン(43)=JOYX=。

 日本ツアーNO1の大器は、目先の勝利ではなく、世界を見据えていた。首位独走の星野は11、12番で連続ボギー。それでも後続には3打のリードがあった。続く13番パー4。「第1打を刻むか、迷ったけど、やっぱり強気でプレーしよう」。ドライバーでグリーン手前30ヤードまでかっ飛ばし、バーディーを奪うと、そのまま他を寄せ付けず、完勝した。

 「今週は優勝すると決めて優勝できた。全米プロに向けて弾みがつきました」今大会開幕前日の12日に25歳の誕生日を迎えた星野は満面の笑みを見せた。賞金ランクで金谷を抜いて首位に浮上し、17日付の世界ランクも金谷を上回ることが確実だ。自信を持って17日に渡米する。

 金谷も出場する全米プロは日本ツアーの賞金ランクに加算され、世界ランクにも大きく影響する。東京五輪の出場権は6月21日の世界ランクで決まる。松山に次ぐ日本代表2番手は事実上、星野と金谷に絞られた。星野は「金谷君は年下なのにすごい。アマで勝ったし、プロでもすぐに勝った」とライバルに敬意を示した上で「代表争いはここで決まる。東京五輪は開催されるのではあれば、やはり出たい」と強い意欲を示した。

 全米プロ後には米国で全米オープン(6月)の予選会にも挑戦する計画がある。さらには今大会の優勝によって、世界最古のメジャー、全英オープン(7月)の出場権もゲットした。これまでメジャー経験は18年全米オープンだけで予選落ち。「4大メジャーは全部出たいけど、やっぱり一番はマスターズ。松山さんのように勝ちたい」と夢を語る。

 186センチ、76キロの恵まれた体を持ち、19年の平均飛距離は300・3ヤードでランク12位。潜在能力は未知数だ。「今年か来年、米ツアーの予選会挑戦を考えていたが、それでは下部ツアーを挟むことになる。世界ランクを上げて米ツアーに参戦したい」。アジア太平洋チャンピオンとなった星野陸也は、世界最高峰ツアーへ最短距離で突き進むつもりだ。(竹内 達朗)

 ◆星野 陸也(ほしの・りくや)1996年5月12日、茨城・友部町(現・笠間市)生まれ。25歳。6歳からゴルフを始める。15年に水城高から日大へ進学も2年で中退し、16年にプロ転向。18年フジサンケイクラシックでツアー初優勝。通算5勝。愛称は小学時代から親交がある石川遼が名付けた「リッキー」。186センチ、76キロ。家族は両親と姉、妹。

 ◆男子ゴルフの東京五輪への道 6月21日時点の世界ランクを基準に算定する五輪ポイント上位60人が出場権獲得。〈1〉15位以内は各国・地域で最大4人〈2〉16位以下は〈1〉の有資格者を含み最大2人が出られる。大会は7月29日から4日間、埼玉・霞ケ関CC東Cで72ホールストロークプレーの個人戦で争われる。

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