石川遼はボギーなしの67で東京五輪代表最終決定戦の全米OPに弾み 「前向きになれると思う」


18番を終えた石川遼

18番を終えた石川遼

◇男子プロゴルフツアー メジャー第1戦 日本ツアー選手権森ビル杯 最終日(6日、茨城・宍戸ヒルズCC西C=7387ヤード、パー71)

 時折雨の降る曇天の下、ツアー通算17勝の石川遼は41位で出てショットが好調で4バーディー、ボギーなしの67をマーク。通算イーブンパーでホールアウト時点で20位につけている。

 ツアー屈指の難コースで、前半から好機を作り続けた。アマチュアの米沢連(東北福祉大4年)と小斉平優和と若い2人と同組で回った。1番はドライバーで左のラフへ入れ、ウェッジでの第2打を左60センチにつけてバーディー発進。今季初の有観客試合で大勢のギャラリーから喝采を浴びた。

 2番から6番まで毎ホールバーディーチャンスにつけるも、惜しくもパットを決めきれず、前半は1アンダーでの折り返しとなった。後半は10番、12番、15番で伸ばしてリーダーボードを駆け上がった。

 ホールアウト後は「前半は、悪い感じは無かったんですけど、もうちょっとパターが入ってくれたら良かったですね」と振り返った。4番、5番のティーショットで全米オープンを見据えて、前日から再投入した2アイアンで低い球を打って、フェアウェーに運んだ。「7ウッドと(47・5インチの)長尺ドライバーも作れた。間に合ったなという感じはあるので。(全米オープンに)持って行って練習ラウンドや練習場で打って、必要かどうかを決めたい」と世界一難しいメジャー攻略への新兵器にも手応えをつかんだ。

 ツアー屈指の苦手コース。8度目の出場で2年ぶり2度目のボギーなしラウンドで、予選を勝ち上がって出場権をつかんだメジャーの全米オープン(17日開幕・トーリーパインズGC南C)に向けて弾みをつけた。「ここでのプレーは、1つのバロメーターになりますね」と笑った。19年の第3ラウンド以来、自身2度目のボギーなしラウンド。腰痛からの復帰戦だった19年は、きっかけをつかんで2戦後の日本プロ選手権、長嶋茂雄招待セガサミーカップで2連勝を果たしている。

 今大会4日間を総括し「もっと上位にいけた悔しい思いはあるが3日目、4日目とドライバーを(握るホールを)増やしてアグレッシブに行って。ボギーをなるべく打たないように、バーディーを取っていくゴルフができたと思う。スイングも今日は良くなってきた。この感じをベースにしていきたいです。全米オープン前最後のラウンドを、こういうスコアで終われたのは前向きになれる」とうなずいた。

 来週中に、2年連続6度目の全米オープンへと田中剛コーチ(41)とともに渡米する。同大会後の世界ランクで東京五輪代表が決まる。日本勢5番手の世界ランク139位。代表圏内2番手の星野陸也は同75位で、逆転切符にはほぼ優勝するしかない状況となっている。07年に世界ジュニアで回り、14年のファーマーズ・インシュアランス・オープンでは7位に入った会場だ。「好きなコース。目標は立てていない。ラフの密集度とグリーンの硬さを確認したい。現地に入ってから色々と決めたい。まずは楽しみだし、とにかくワクワクしています」と明るい表情で渡米前最後のラウンドを締めくくった。

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