松山英樹「とても残念」五輪ピンチ…コロナ陽性で全英は欠場か 原則10日間の自主隔離に


 米男子プロゴルフツアーは2日(日本時間3日)、東京五輪代表の松山英樹(29)=LEXUS=が新型コロナウイルス陽性と判定され、ロケット・モーゲージ・クラシック(米ミシガン州デトロイトGC)第2ラウンド(R)前に棄権したと発表した。2週後の全英オープン、日本人ゴルファー初の金メダルが期待される東京五輪出場が危ぶまれる非常事態となった。

 同大会初日を2アンダーの56位で終えていた松山は米ツアーを通じ「とても残念。自身と周囲の人々の安全と健康に必要な措置をとり、一日も早い回復と試合への復帰に努めたい」とコメント。今後は米フロリダ州内の自宅に戻り、米疾病対策センターのガイドラインに基づき、原則10日間の自主隔離に入るという。

 米ツアーは一日以上の間隔を空け、2度の検査で陰性が出た場合、10日を待たずに試合復帰を認めている。ジョン・ラーム(スペイン)は先月5日の米ツアー第3R後に陽性反応を示し、棄権したが、同17日開幕の全米オープンに出場し、メジャー初優勝を果たした。全英オープンは主催のR&Aが厳格な対策を要求。英国渡航もあり、米メディアは「出場は疑わしい」と松山の欠場の可能性も報じている。

 今月29日には東京五輪の第1Rが控える。日程的に参加は可能だが、4月のマスターズ優勝後の凱旋試合で周囲の期待が高まるだけに、万全の状態で出場したい意向もある。翌週からは世界選手権シリーズ、8月中旬からプレーオフシリーズと重要な連戦が控えており、影響が懸念される。

 ゴルフ五輪競技対策本部の倉本昌弘強化委員長(65)は日本プロ選手権第3R後の3日、松山に関し「症状は全く出ていない」と明かした。元々、アレルギー反応が強く、16年リオ五輪はジカ熱への懸念などを理由に出場を辞退。コロナのワクチン接種も副反応を懸念して控えてきた。松山が辞退した場合、補欠1番手の金谷拓実(23)が繰り上がり、星野陸也(25)とともに五輪代表となる。

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