◆報知新聞社後援 国内男子プロゴルフツアー メジャー第2戦 日本プロ選手権 第3日(3日、栃木・日光CC=7236ヤード、パー71)
2009年大会覇者の池田勇太(35)=フリー=が3打差14位で出て7バーディー、ボギーなしでこの日のベストスコア64をマーク。通算12アンダーの単独首位に立った。今大会と同じ会場で行われた03年日本オープンで19位となりローアマチュアを初獲得。思い出の地でツアー通算22勝目を挙げ、連続シーズン優勝記録を尾崎将司(74)に次ぐ単独2位の12シーズンに伸ばす。日本オープン2勝の稲森佑貴(26)=国際スポーツ振興協会=は1打差の2位。
池田が今季最多のギャラリーを沸かせ続けた。連日の雨で軟らかくなったグリーンを、切れ味鋭いアイアンショットで攻め抜いた。前半4つ伸ばして猛追すると11番。残り150ヤードからウェッジでピン上4メートルにつけて伸ばし、首位に立った。この日のパーオン率は全体1位の94・44%。1打差の首位に立ち、「久々のボギーフリーで、やっていて気持ちよかった。日光CCにはすごく思い入れがあるので優勝したい」と充実の笑みを浮かべた。
自ら「原点」という場所だ。同じ会場で開かれた03年の日本オープン。国内メジャー初出場となった千葉学芸高3年の池田はアマチュアで唯一予選を通過して19位。憧れの尾崎将にも1打競り勝ち、ローアマチュアを獲得した。「プロの大会で成績を残せたスタート地点。必ずこの地で優勝したい。ウェアの色合いも後押ししてくれたと思う」とジャンボの代名詞の紫色のウェア姿でうなずいた。
コロナ禍の中、今年3戦目の有観客開催。約4000人のギャラリーが詰めかけた。喝采を浴び続け、「熱気というかありがたみを感じた。いろんな人が背中を押してくれた」と感謝した。
昨年から選手会事務局長を兼務。今年5月の選手会主催の新規大会は、大会実行委員長として練習時間を削って職務に追われた。「頭がいっぱいで選手としては空回りしていた」と優勝争いは今年初だ。09年にツアー初優勝したのが日本プロだった。「使命だと思っています」と大会2勝目&12季連続優勝記録の更新に向け、自信をみなぎらせた。(榎本 友一)