3か月ぶり優勝の稲見萌寧「長く感じた」「もしかしたらこのまま勝てないのかもと思った」


7番、ティーショットを放つ稲見萌寧(カメラ・相川 和寛)

7番、ティーショットを放つ稲見萌寧(カメラ・相川 和寛)

◆女子プロゴルフツアー ▽ニトリレディス 最終日(29日、北海道・小樽CC=6775ヤード、パー72)

 3打差4位で出た、東京五輪銀メダリストの稲見萌寧(都築電気)が5バーディー、ボギーなしでこの日ベストスコアの67で回り、通算16アンダーで逆転した。5月の中京テレビ・ブリヂストンレディス以来の今季7勝目&通算8勝目を飾った。首位から出て71の全美貞(韓国)が、15アンダーで1打差の2位となった。

 3か月ぶりの優勝となった稲見は「自分の中では結構長く感じた。(五輪後の)2試合分のリベンジという感じ。(前週の2位など)もしかしたらこのまま勝てないんじゃないかと思ってしまった部分もあった。単独トップで出て逆転負けすると、どうしてもメンタルにきてしまう。負け癖もついてしまいそうな感じだと思ったので、回避できてよかった」と、五輪後3戦目での優勝を振り返った。

 ショットの調子については「昨日もよくなくて、今朝の練習場でもうまくいかず、スイングを撮ってコーチに送ったりしたけど、しっくりくるものが見つからなかった。その中でも、やっていかないといけないという思いもあった」と語った。その中で「アプローチ、パターを必死で頑張ってショットもそれなりに。楽しく回ろうと決めたのが、一番大きかった。難易度の高いコースで苦手意識があるからこそ、楽しくやっていかなきゃ、どんどん悪くなってしまう気がした。試合に入る前からそう決めていた」と明かした。

 勝てた要因を「16番パー4で、パーであがれたこと」と分析した。前夜から右足に痛みがあったというが、「今朝も痛い状態で、トレーナーさんにテーピングをしてもらって。歩くのがしんどかっただけで、スイングの時に痛くなかったのが唯一の救い。助かりました」と説明した。

 今季7勝目を挙げ、賞金女王争いにも注目が集まるが、「あまり賞金ランキングのことは気にせずに、これからもどんどん自分が勝ち続けていくことを目指して頑張りたい」。五輪後には通算2桁勝利到達も目標に掲げ、あと「2」に迫った。「そうですね。そこも今年の目標でもある。メジャー優勝も目標なので、引き続き頑張っていきたい」と力を込めた。

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