国内男子プロゴルフツアーのバンテリン東海クラシックは30日から4日間、愛知・三好CC西C(7300ヤード、パー71)で、新型コロナウイルス感染拡大防止策として無観客で行われる。
15歳で出場した2007年のマンシングウェアオープンKSB杯でアマチュア優勝を飾った石川遼(カシオ)は開幕前日の29日、前週のパナソニックオープンでアマ優勝を果たした中島啓太(日体大3年)、19年の三井住友VISA太平洋マスターズでアマVの金谷拓実(Yogibo)との“アマ優勝3人組”の豪華メンバーで練習ラウンドを行った。
アマ・中島のことは「小学生の頃から知っています」と明かす。東京・杉並学院高時代に指導を受けた吉岡徹治さんが、東京・代々木高に移った後、中島を指導していたことあり、「啓太が中3ぐらいかな…プライベートでうちの近くのコースを一緒に回ったりしたことはありましたね」。この日、久々に一緒に回ってみて「啓太は去年、一昨年よりもゴルフのスケールをもう1つ、2つ大きくしていこうと思っている印象。飛距離をもう少し伸ばしていきたいという意欲を感じた」と印象の変化を語った。
中島は前週のパナソニックオープンで、フェアウェーが狭い難コースだったがパー3以外の全ホールの第1打でドライバーを握った。石川は「フェアウェーキープ率がそんなに高くなかったけど、あのコースで、ドライバーで全部打ってOBがないのはものすごいことで、OBがないのは曲がっているうちに入らない。そういう(=先を見据えた取り組みの)中で先週勝てるのは、彼の持っているゴルフ全体のベースの高さ、能力の高さをすごく感じます」。さらに2打目以降でスコアメイクした点を挙げ、「ラフからあれだけスコアを伸ばした事実が本当にすごい。ゴルフ脳というか…。ラフから打っている中でしっかり合わせてバーディーを量産しているのは、ただガンガン攻めているだけではないということがすごく感じられる」と絶賛した。
09年に制している今大会。8月末のSansan・KBCオーガスタ2位以降、2位、16位と上位で争ってきたが、前週はスコアを伸ばしきれず53位だった。「ショットもスイングもまだまだ。あまり一喜一憂せずに自分のやるべきことをやっていきたい」。10月19日からの米下部ツアーの2次QT(予選会、米国)に出場登録を済ませている。「QTもゴルフ人生の中の1試合だと考えている。3週間後の話だし、状態は今とさほど変わらないと思うけど、そこに照準を置くことも考えていない。長い目で見ながらやっていきたい」と見据えた。