◇日本男子プロゴルフツアー 東建ホームメイトカップ(31日~4月3日) 指定練習日(30日、三重・東建多度CC名古屋C=7062ヤード、パー71)
今季ツアー国内初戦が31日にいよいよ開幕する。今季から日本ツアー選手会の会長に就任した谷原秀人(国際スポーツ振興協会)と、同副会長で広報委員長を兼任する小田孔明(フリー)が開幕前日の30日、会場で取材対応し、男子ツアーを盛り上げていく決意を語るとともに報道陣への“お願い”もした。
谷原選手会長と小田広報委員長は集まった報道陣の前に並ぶと、背筋をピンと伸ばした。谷原は「今年1年、ここからスタートします。本当に男子ツアーは盛り上がっていくと思うので、一緒になって盛り上げていただけたらと思います」とあいさつ。「ぜひお弁当を食べてほしい」と2人は会場近くのうなぎの名店「だるまうなぎ」のうな丼を報道陣に振る舞った。
近年、男子ツアーは若手の台頭で盛況を見せる女子と比べて人気がやや低迷。昨季はコロナ禍で無観客試合が続いたが、今年は4月の関西オープン(兵庫)から観客を入れて行われる。そこで2人は報道陣にある“お願い”をした。小田は「メディアの方に選手のニックネームを考えてほしいんです」と提案。「昔のジャンボさんのように考えてもらってギャラリーの方に呼んでもらいたい。若い選手を紹介したい」。谷原も「最近、若い選手とかニックネームがある選手が少ない。呼びやすいし、ギャラリーの方との距離が近くなれると思うんです」と説明した。
ニックネームといえば、尾崎将司が「ジャンボ」、女子では渋野日向子が「しぶこ」、プロ野球でも松井秀喜氏が「ゴジラ」との呼び名でメディアで広く取り上げられている。谷原は「露出を増やしたいんです。メディアの方も自分たちで考えた名前なら載せてくれるのかなと思って」。小田も「もうどんな名前でもいいんで、できればツアーメンバー全員、ぜひ面白いニックネームを考えてください。変なのはちょっとあれかもしれないけど、ある程度は」と見据えた。
29日に選手会の理事会が開かれ、「どれだけファンと近くなれるか」を主題に多くの意見が交わされた。練習ラウンドに観客を入れたり、来場したファンに向けて選手の写真を撮るスポットを設置し、SNSで発信してもらう案などが挙がり、今後の策に組み込まれる。小田広報委員長は「男子ツアーが変わってきた、明るくなったよ、という感じを見せていきたい」と決意を込めた。男子ゴルフ界が、一致団結して人気獲得に動く。