内田ことこ、初日自己最少68…中嶋常幸の「一打を悔やむな」胸に「初優勝とシード獲得」目指す


10番ティーショットを放ち拍手に応える内田。初日4アンダー3位の好スタート(カメラ・今西 淳)

10番ティーショットを放ち拍手に応える内田。初日4アンダー3位の好スタート(カメラ・今西 淳)

◆日本女子プロゴルフツアー ヤマハレディース 第1日(31日、静岡・葛城GC山名C=6590ヤード、パー72)

 本格参戦1年目のルーキー・内田ことこ(19)=加賀電子=が、自己最高のスタートを切った。強風下でアイアンショットがさえて6バーディー、2ボギーで初日ツアー自己最少の68。首位と1打差の4アンダーで、初日自己最高の3位と初優勝へ絶好の滑り出しとなった。2週連続となる今季&通算3勝目を狙う西郷真央(20)=島津製作所=、通算2勝のぺ・ソンウ(28)=韓国=が5アンダーの首位に並んだ。

 難条件で色白の新人が強気にバーディーを量産した。10番から出た内田は強風に見舞われた後半、ショートアイアンがさえ渡った。1番で残り135ヤードから9アイアンで30センチへ。2番は90ヤードからウェッジで1メートル、3番も60ヤードからウェッジで5メートルにつけて3連続バーディー。初日のスコア、順位ともに自己ベストで、「後半、風が吹いて難しかったですが、しっかりと読んで距離を合わせていけたのがよかった。迷わず振り切れた」と、ほほ笑んだ。

 2週前に一躍、脚光を浴びた。Tポイント×ENEOSでツアー自己最高の4位。最終日の中盤、6連続バーディーを奪って単独首位にも立った。だが、15番の第1打を左OBとしてダブルボギーで初優勝を逃した。それでも、地元や周囲の反響は大きく、「テレビを見た知り合いの人から連絡が来ました。『面白かった』と言ってもらって、良かった。(地元の)南幌町は大騒ぎですね」と、笑い飛ばした。

 昨年2月から栃木・東松苑GCを拠点に練習してきた。国内男子ツアー48勝のレジェンド・中嶋常幸(67)と知り合い、指導を受けている。Tポイント×ENEOS後、中嶋に電話で報告。「『一打を悔やむな』と言っていただいた。その通りだな、と思いましたね」と、次なるチャンスに向けて気持ちを切り替えた。

 今季目標は「初優勝とシード獲得」と掲げる。4月1日からは東松苑GCとスポンサー契約を結ぶ。「すごくありがたい」と内田。ツアー初Vで最高の恩返しを届ける。(榎本 友一)

 ◆内田 ことこ(うちだ・ことこ)2002年10月4日、北海道・南幌町生まれ。19歳。父の影響で6歳からゴルフを始める。北海学園札幌高卒。アマチュアとして17年の北海道meijiカップでツアー初出場。昨年6月のプロテストで合格。同年最終予選会26位で今季前半戦の出場権を獲得。昨年の新人戦2位。同姓同名の先輩ツアープロがいたため、登録名を本名の「琴子」から平仮名にした。159センチ、血液型B。

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