大里桃子が単独首位発進 昨年からトレーニング量倍増「やったら、もっと成果が出るかな…安易な考えです」


13番で、散り始めた桜をバックにティーショットを放つ大里桃子

13番で、散り始めた桜をバックにティーショットを放つ大里桃子

◆女子プロゴルフツアー 報知新聞社特別協力 富士フイルム・スタジオアリス女子オープン 第1日(8日、埼玉・石坂GC=6475ヤード、パー72)

 第1ラウンドが行われ、ツアー通算2勝の大里桃子(伊藤園)が6バーディー、ボギーなしの66と伸ばし、6アンダーで2打差の単独首位と好発進を切った。昨年9月の住友生命レディス東海クラシック以来の首位発進に「久しぶりにいいスタートダッシュが切れた。パットはイメージが出るようになり、ショットもうまくかみ合ってくれました」と笑顔がはじけた。

 同じ1998年度生まれの勝みなみ、高橋彩華と同組の“黄金トリオ”でスタート。1番パー5はグリーン手前バンカーからの第3打がオーバー。だが、「パーでもいいや」と打ったパットがカップに吸い込まれた。4番では7メートルのフックライン、13番では3メートルの「めっちゃフック」の難しいラインをねじ込んだ。パターではクローグリップなど「4~5種類」程度の握りを駆使し、スコアを作った。

 持ち味のショットの復調もあった。前戦まではアイアンショットが「1クラブ分」飛距離が落ちていた。そのため「なんでだろう?」とスイング動画を撮影し「何が違うのか自分なりに考えながら」と試行錯誤。開幕前日の7日の練習場で「つかまるようになって自分の球筋が打てるようになった」。8番パー4では向かい風のフェアウェー右のバンカーから145ヤードを7アイアンで3メートルにつけてバーディー。この日は不規則な風の中、全体トップの16ホールでパーオンに成功し、ショットの安定感を見せた。

 また、オフのトレーニングも奏功した。昨年のオフに初めて週に1度のトレーニングを開始。体幹など下半身を中心に強化。昨年は5月のほけんの窓口レディースで3年ぶりVを挙げて「ショットが安定して成果が出ているので、もうちょっとやったら、もっと出るかなという安易な考えです」と、今オフは週2に頻度を増やした。開幕6戦目でようやく数字にも表れ、手応えに実感を込める。

 今年も「ミス・メイ」がやって来るのか。昨年5月は2位、2位、優勝、2位、2位と毎週のように優勝争いに加わった。日本女子プロゴルフ協会のサイトでは「ミス・メイ」と呼ばれ、ファンにも定着した。「皆さんにも覚えていただけましたし、いい反響でした。今年はまだどうなるか分からないけど、印象づけられるような試合ができればいいなと思っています」。次週は地元・熊本開催のKKT杯バンテリンレディスも控える。大里がここから上昇気流に乗る。

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