◆米女子プロゴルフツアー メジャー第2戦 全米女子オープン 第3日(4日、米ノースカロライナ州パインニードルズGC=6638ヤード、パー71)
【4日=岩原正幸】59位から出たアマチュアの馬場咲希(17)=日本ウェルネス高2年=が日本勢でこの日唯一となるアンダーパーの70で回り、通算2オーバーの31位に浮上した。身長175センチから放たれる平均飛距離270ヤードのドライバーショットが持ち味で、将来は米ツアーが目標の逸材が日本人アマの大会最上位を狙う。小祝さくら(24)=ニトリ=は1オーバーとし、24位に後退した。
スレンダーでスケールの大きなアマが世界の舞台で躍動した。ぎりぎり予選を通った馬場は1番、豪快なショットをともにフェアウェーに運び、残り36ヤードから第3打をピンそばに寄せ、バーディー発進。「タンタンってやったらバーディーが取れた。(16番はチップインして)すごくハッピー」。日本勢唯一のアンダーパー70で31位浮上だ。
17歳の誕生日を迎えた4月25日に国内予選会を突破した。「もう(米国から)帰りたくない。将来はここでやりたい」と声を弾ませた。ウェアやキャップに今大会のスポットで、13社ものスポンサー企業が支援し、将来性が期待される。
175センチの身長は「電車のつり革が邪魔」と笑うが、「1年で4ミリくらい伸びている」とまだまだ成長中。209センチでかつてプロレス界で活躍した「ジャイアント馬場」と同姓ということも注目され「どんな人か知らないけど、じゃあ見習って。アハハハ」と初々しく笑った。
歴代大会の日本人アマは1987年服部道子の21位が最高。3人目のベストアマには8差あるが、最高順位更新の可能性は十分ある。「攻めてバーディーを取りたい!」と決意。女子ゴルフ界にビッグな逸材が現れた。
◆馬場 咲希(ばば・さき)2005年4月25日、東京都生まれ。17歳。父・哲也さんの影響で5歳からゴルフを始める。中2の19年、関東ジュニア優勝。国内ツアーは2戦に出場し、5月のブリヂストンレディス(28位)でベストアマ。通信制の日本ウェルネス高に在学。得意クラブはドライバー、アイアン。憧れは東京五輪金メダルのネリー・コルダ(米国)。175センチ。家族は両親、姉、妹2人。