松山英樹、13日からZOZOチャンピオンシップに参加 大会初の連覇へ「挑戦できるのは僕だけ」


練習日、ギャラリーが動画を撮影する前でティーショットを放つ松山英樹(カメラ・今西 淳)

練習日、ギャラリーが動画を撮影する前でティーショットを放つ松山英樹(カメラ・今西 淳)

 日本開催の米男子ゴルフツアー、ZOZOチャンピオンシップは13日から4日間、千葉・アコーディア習志野CC(7079ヤード、パー70)で行われる。昨年覇者の松山英樹(30)=LEXUS=が11日、試合会場で記者会見し、連覇への意気込みを語った。この日はインコース9ホールをラウンド。平日の練習日から2140人のギャラリーが詰めかけた“ホーム”の熱気と応援を力に、30代初勝利を大会初の連覇で飾る。

 松山が練習グリーンに姿を現した午前10時半。ギャラリーが一斉に動いた。ショット練習場へ動けば、ロープの外にまた人垣。1年ぶりの母国での試合へ、ホームの空気を肌で感じながら一打に神経を研ぎ澄ませた。「連覇っていうのはそう簡単じゃないものだと思うけど挑戦できるのは僕だけ。しっかり準備をしていきたい」。期待も重圧も受け止める覚悟だ。

 大勢の観客を引き連れ、インコース9ホールを回った。13番パー3で、第1打をピンそばにつけて拍手を浴び、17番では第2打を1メートル半につけてまた沸かせた。コーチの目澤秀憲氏に加え、この日来場した女子の畑岡奈紗、そのコーチの黒宮幹仁氏に見守られながら球を打った。「目澤さんと仲がいいので。意見をもらっています」。両コーチと言葉を交わしながら確認作業を続けた。

 2019年大会はタイガー・ウッズ(米国)との優勝争いの末に2位。昨年は18番パー5で240ヤードの第2打を5ウッドでピンにからめるイーグル締めで優勝した。「18番のセカンドを打ってから、すごい歓声だった」と1年前に思いを巡らせた。昨季はこの大会と1月のソニーー・オープンで2勝を挙げ、米ツアー通算8勝。9月に始まった新シーズンへ「早く優勝したいという気持ちが強い。それがまた、ここだったら最高」と表情を引き締めた。

 3週前のプレジテンツ・カップ後は、国内で調整を続けてきた。「昨日、今日とたくさんギャラリーが来てくれた。試合はもっと多くなると思うので、いいプレーをして期待に応えたい」。ラウンド後は午後4時半まで1時間練習し、子供たちにサインをしてコースを後にした。第1、2ラウンドは東京五輪金メダルのザンダー・シャウフェレ(米国)、ティレル・ハットン(英国)と同組で回る松山。16、17年のフェニックス・オープン以来の大会連覇へ、応援を力に72ホールを戦い抜く。(高木 恵)

 ◆新ツアーLIV招待に「言えること何もない」 

 〇…サウジアラビア政府系ファンドが支援する超高額賞金の新ツアー「LIV招待」について、松山は「僕は今、PGA(米ツアー)で戦っているし、僕から言えることは何もない」と述べるにとどめた。ダスティン・ジョンソンやフィル・ミケルソン(ともに米国)らメジャー優勝者の流出が止まらない中で、松山は「PGAツアーでまだ目標があるので、それを達成できるように頑張りたい」と語った。

 ◆松山とZOZOチャンピオンシップ

 ▽19年 日本初開催の米ツアーで16アンダーの2位。優勝したタイガー・ウッズ(米国)に3打及ばずも、日本のエースとしての意地を見せる。

 ▽20年 コロナ禍により米国開催。最終ラウンドで66をマークも13アンダーで28位。

 ▽21年 1打差の首位で出ると、最終日の18番パー5を圧巻のイーグル締め。65で回り、2位に5打差をつけ15アンダーで日米通算15勝目を飾る。

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