蝉川泰果、来月3日開幕マイナビABC選手権でプロデビューへ…アマ登録“返上”週明けにも転向宣言


アマチュアで日本オープンを制した蝉川泰果

アマチュアで日本オープンを制した蝉川泰果

 日本オープンでアマチュアとして95年ぶり2人目の優勝、アマ初のツアー2勝目を挙げた蝉川泰果(たいが、21)=東北福祉大4年=が、次週のマイナビABC選手権(11月3~6日、兵庫・ABCGC)でプロデビューする見込みであることが28日、分かった。

 前週のメジャーで快挙を果たした逸材はこの日、25日から石川・片山津GC西C(パー70)で開催された常陸宮杯大学選手権の4日間を終了。日本学生ゴルフ連盟に退会届を提出した。

 蝉川は9月のパナソニックオープンでツアー史上6人目のアマVを飾り、プロ転向の資格を取得していた。この日、本人は明言を避けたが、アマ登録を“返上”したことで、既に出場が決まっていた次週のツアーにはプロとしての出場が濃厚に。週明けにもプロ転向を宣言するとみられる。

 アマ最後の試合に主将として臨んだ今大会では、最終日に61で回り9アンダーを記録するなど個人トップスコアで最優秀選手に選出。“有終の美”を飾ったが、チーム戦で日大に8ストローク差の準優勝となり「団体優勝で恩返しをしたかった」と悔しがった。

 表彰式では日本オープンでの快挙をたたえて、日本学生ゴルフ連盟から特別表彰も受賞した。プロ転向を前に「こういう経験をできる選手は、これまでに数えるほどしかいない。やってきた功績が大きいことなんだと改めて感じた。次の試合は絶対に勝つという気持ち」と力強い言葉で、次のステージを見据えた。

 ◆ツアープロへの転向 男子プロの資格を得るには日本プロゴルフ協会(PGA)の資格認定プロテストに合格する必要がある。また日本男子ツアーの出場権を得るには、ツアーを主管する日本ゴルフツアー機構(JGTO)の予選会(QT)を突破しなければならない。ただプロテストやQTを経ずとも、大会で「顕著な成績」を収めるなど特別な事情でツアーに出場することもできる。

 ◆蝉川 泰果(せみかわ・たいが)2001年1月11日、兵庫・加東市生まれ。21歳。名前の由来はタイガー・ウッズで父・佳明さんが名付けた。1歳からプラスチック製クラブでゴルフを始め、兵庫教育大付中から大阪・興国高を経て東北福祉大に進学。高校2年時に関西ジュニア選手権、同3年時に国体優勝。22年度のナショナルチーム選出。175センチ、77キロ。

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