◆女子プロゴルフツアー Tポイント×ENEOS 第1日(17日、鹿児島・鹿児島高牧CC=6419ヤード、パー72)
昨年の全米女子アマ優勝者で、主催者推薦で今季日本ツアー初出場の馬場咲希(17)=代々木高2年=が6バーディー、ボギーなしのツアー自己最少66をマーク。首位と1打差で自己ベストの4位発進となった。前週にブリヂストンのイベントで元世界ランク1位の宮里藍さん(37)から「これからも振って頑張って」とエールを受け、持ち前のドライバーショットで魅了した。稲見萌寧(23)=Rakuten=ら3人が65で首位。
平均飛距離はほぼベストの約270ヤードに戻った。毎ホールのように同組選手をオーバードライブした馬場は、前半の2つのパー5でいずれも2オン2パットのバーディー。「良いリズムで回れて、前半の上がり(7~9番)も3連続でバーディーを取れた」と声を弾ませた。
後半は16番パー5で3打目をベタピンにつけて1つ伸ばした。今週キャディーを務める父・哲也さんと「(スピンで)戻る距離を計算して打とう」と話し合って奪った会心のバーディーだった。注目アマは、ツアー自己最少の66で1打差4位発進と主役を演じた。
オフの筋力トレーニングと食トレで、体重は昨夏から8キロ回復した。一日の目標を4500~5000キロカロリー摂取に設定。好物は「チキンステーキとほうれん草のバターいため」。ヘッドスピードも秒速45・5メートルを記録した。「自分的にも(飛距離が落ちた昨秋より)全然違う」と手応えがある。
11日には横浜市で行われたジャパンゴルフフェアで「かっこいい」と憧れる宮里藍さんと共演。「これからも振って頑張って」とエールを受け、「今回頑張って振ろうと思った」と持ち味のドライバーを迷いなく振った。2月には藍さんの所属先・サントリーとスポンサー契約を締結した。多くの注目の中でプレーすることについても、経験者の藍さんから助言をもらったことを明かした。
大会中は鹿児島ラーメンを楽しみ、リラックスムードだ。後半に5バーディーで首位と貫禄を示した同組の稲見を引き合いに「明日は稲見さんみたいなプレーができるように」と明るい表情で話した。日本女子プロ協会によると、史上8人目のアマ優勝の場合、プロ転向の申請期限は今年の11月27日。国内初戦からエンジン全開の17歳から目が離せない。(岩原 正幸)
◆宮里藍さんと馬場 昨年5月のツアー出場時には藍さんとの座談会に参加。同9月開催の藍さん主催ジュニア大会でも、レッスン会で馬場が手を挙げて質問し、ラウンド中の栄養補給に関し、「一度に食べるより、こまめに食べるのがいい」とアドバイスを受けた。