畑岡奈紗、メジャー初日自己最高1差3位発進 初日自己最少の69「今日みたいなプレーがあと3日間できれば」


畑岡奈紗

畑岡奈紗

◆米女子プロゴルフツアー 今季メジャー第3戦 全米女子オープン 第1日(6日、ペブルビーチGL=6509ヤード、パー72)

 【モントレー(米カリフォルニア州)6日=岩原正幸】6年連続6度目出場の畑岡奈紗(24)=アビームコンサルティング=が6バーディー、3ボギーで回り、大会初日自己最少の69をマーク。3アンダーでメジャー初日自己最高の1打差の3位で好スタートした。2連続ボギー発進も、得意のショットで後半4バーディーと巻き返した。渋野日向子(24)=サントリー=は7オーバーの124位と出遅れた。キム・ヒョージュ(韓国)ら2人が4アンダーで首位。

 2017年からツアーに参戦する畑岡が大会過去最多22人の日本勢が出場する大舞台で、エースの意地を見せた。6度目の大会で初日自己最少の69。メジャー最高位の3位発進に「最初の2連続ボギーは緊張もあり、思うようなショットが出せなかった。後半に4バーディーを取れて良かった」と満足げに笑みを浮かべた。

 海沿いの不規則な風、小さいグリーン、深いラフという難セッティングを攻略した。出だしの10番で第2打を右に曲げて崩れるピンチも、5メートルのボギーパットを沈めて耐えた。「パットが思うように打てた」と13番で3メートルのバーディーを決め、後半の6番パー5は第3打を40センチに寄せ、7番も1・5メートルの連続バーディー。久々にプレーがかみ合った。

 2週前の全米女子プロ(47位)後の空き週は、拠点のフロリダ州オーランドで、昨年から見てもらう黒宮幹仁コーチ(32)と100ヤード以内のショートゲームを中心に練習した。これまでショットが主だった練習を変え、グリーン周りの技術向上に6割を費やしたという。「昨年までのデータを見ると(改善すれば)1週間で3、4打は違う」と同コーチ。この日もパー5で2バーディーを奪い、その成果が表れた。

 大会2日前(4日)は、練習ラウンドを行わず軽めの調整にとどめた。これまでは「心配性なところがあり、いかにコースにいる時間を長くするかやってきた」と本人も振り返るがコーチ、トレーナーと話し、コンディション面を優先させた。21年大会では笹生優花にプレーオフで敗れて2位。今大会が27度目のメジャー挑戦。心から欲するタイトルへの心境も「前と比べたらフラット(平静)にできている」と普段通りを強調した。1打差以内に8人の大混戦だ。「今日みたいなプレーがあと3日間できれば」と気を引き締め、日本人2人目となる女子の世界最高峰の頂点へと挑む。

 ◆ペブルビーチGL(ゴルフリンクス) カリフォルニア州モントレー半島に位置する海沿いの全米人気NO1のパブリックコース。男子の全米オープンが6回(1972、82、92、2000、10、19年)行われ、00年はタイガー・ウッズがメジャー最大差の15打差をつけて優勝。全体的にグリーンが小さく、フェアウェーは硬い。風向きは変わりやすい。名物ホールは107ヤードと距離が短い7番パー3。三方が海に囲まれ、風次第でクラブ選択が大きく変わる。

 ◆全米女子オープン 5大海外メジャーの一つで、1946年から始まり今年で78回目。女子のメジャーでは最も格式ある大会といわれる。コースは毎年変わるが深いラフ、狭いフェアウェー、長い距離のセッティングは共通。日本人の最高成績は、21年大会で畑岡とのプレーオフを制した笹生優花の優勝。ペブルビーチGLでは初開催。

最新のカテゴリー記事