蛭田みな美、凱旋Vへ首位発進…福島出身、東北唯一のツアーで自己最少タイ65


9番でバーディーを奪い笑顔を見せる蛭田みな美。7アンダーで首位(カメラ・今西 淳)

9番でバーディーを奪い笑顔を見せる蛭田みな美。7アンダーで首位(カメラ・今西 淳)

◆女子プロゴルフツアー ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン 第1日(22日、宮城・利府GC=6569ヤード、パー72、報知新聞社後援)

 プロ8年目で通算1勝の福島県出身、蛭田みな美(26)=ユアサ商事=が東北で唯一開催されるツアーで7バーディー、ボギーなしの65で回り、7アンダーで今季2度目の首位発進した。週末は地元・福島から後援会、スポンサー関係者ら総勢約60人の応援団が来場予定で、2勝目へ突き進む。2週連続優勝を狙う岩井明愛(あきえ、21)=ホンダ=も65で、仁井優花(20)=エレコム=とともに首位。

 心地よい東北の声援を背に蛭田が躍動した。最終18番パー5、残り80ヤードからの第3打は「完璧なショット」で1メートルへ。7個目のバーディーで締め、笑顔でホールアウトした。ツアー自己最少に並ぶ65で、3月以来、自身通算3度目の首位発進に「出来過ぎ。5、6メートルのパターが入ってリズムが作れた」と声を弾ませた。

 中学3年の2012年、この大会でツアーデビューし、予選通過を果たした(51位)。思い出の試合で節目の10度目出場だ。8月にCATレディースで初優勝し、ツアー覇者としての東北凱旋となり「毎年勉強させてもらっているコース。地元(福島、東北)の方が来てくれるので、いいプレーを見せたい気持ちがあった」と喜んだ。前週大会は、暑さで熱中症気味の症状で棄権したが、すでに体調は回復した。

 “癒やし系”として注目される26歳だが、家では猫2匹、犬1匹を飼うペット好き。初V後の9月初めにラガマフィン(フワフワで長毛が特徴の猫)を新たに蛭田家に迎え入れ、「もも」と名付けた。蛭田によると、コーチの父・宏さん(63)が「桃の季節(一般的に夏すぎまでと言われる)に来たから」と命名した。蛭田は「癒やされてます。火曜日(19日)に『バイバーイ』と言って、移動してきました」とうれしそうに明かした。

 週末は母、姉に加え、地元の後援会やスポンサー関係者約60人が訪れる予定だ。今季中の目標に掲げる2勝目に向け「優勝したいのは、やまやまだけど、一日一日頑張りたい」。応援をパワーに変え、第50回大会の優勝者に名を刻む。(岩原 正幸)

 ◆蛭田 みな美(ひるた・みなみ)1997年7月15日、福島・鮫川村生まれ。26歳。3歳からゴルフを始める。福島・学法石川高2年の14年に日本女子アマ、15年に日本ジュニアを制し、アマ2冠。16年7月のプロテストに一発合格。18年に下部ツアーで1勝。今年8月のCATレディースでツアー初優勝。今季メルセデス・ランク18位。164センチ、57キロ。家族は両親、姉、兄。

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