松山英樹の地元で「ヒデキカップ」 新生グリーンスタジアムから世界へ


ウイニングパットを沈めてガツポーズの金谷拓実(カメラ・高木恵)

ウイニングパットを沈めてガツポーズの金谷拓実(カメラ・高木恵)

 男子プロゴルフの松山英樹(LEXUS)の地元愛媛・松山市にある「HIDEKI GOLF GARDEN」で16日、第7回「ヒデキカップ」が行われた。競技開始前に松山がリモートで「新しくなったグリーンで楽しく真剣に、優勝を目指して頑張ってください」とあいさつ。3人1組でのパッティングのマッチプレーに32チーム96人が参加した。

 中学時代から通っていたゆかりのある練習場を、松山がプロ転向後に父・幹男さんが引き継ぎ経営しているのが「HIDEKI GOLF GARDEN」。松山は今もオフには顔を出し、練習する。「100ヤードを制する者はゴルフを制する」が幹男さんの教えだった。

 松山が6歳のときに幹男さんが自宅の6畳の部屋をジャッキを用いて改造。床に傾斜をつけた。マスターズの下りのラインをイメージした“練習グリーン”で、松山はパッティングを磨いた。この度、「HIDEKI GOLF GARDEN」の練習グリーンは大きくグレードアップし、当時の「6畳」から400平方メートル超に拡大。巨大な「グリーンスタジアム」が完成した。

 上質な人工芝を使用した、傾斜を機械で自在に変化できる可動式グリーンで、さまざまなアンジュレーションを再現できる。幹男さんは「パッティングは地道なもの。そこに楽しさと、プレッシャーがかかる緊張感という面白さを味わってもらいたい。いずれパッティングの全国大会を開催することが夢」と語った。

 松山の東北福祉大の後輩にあたる金谷拓実、杉原大河、佐藤大平、岡田晃平、小西健太、沖せいら、小西瑞穂に加え、加瀬秀樹も来場し、大会を盛り上げた。結果は加瀬、金谷、杉原の「チーム加瀬」が優勝。金谷、杉原に要所で助けられた加瀬は「今日好きな言葉ができました。『おんぶに抱っこ』です」と笑いを誘いつつ、「このような素晴らしい施設を皆さんに利用していただいて、ゴルフを楽しんでもらいたい。遊びの中でゴルフをできることは素晴らしいこと」と優勝スピーチをした。

 今季2勝の金谷は「子供たちが遊び場としてゴルフの練習ができる場所。『うらやましいなあ』って、加瀬さんと話していたんです。自分も小さい時にこういう施設があったら、もっと楽しめたかも」と大会を満喫した様子。100ヤード以内の重要さについても「どこにいってもそう。ツアーでも海外の試合でも、そのエリアが上手な選手が上にいっている。松山さんもウェッジだったり、パッティングが安定している。100ヤード以内は大事だし、ゴルフの原点」と笑顔で口にした。

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