◆女子プロゴルフツアー アクサレディス宮崎 第1日(22日、宮崎・UMKCC=6545ヤード、パー72)
プロ3年目の小林夢果(20)=ヨコハマタイヤジャパン=が1イーグル、7バーディー、1ボギーで自己ベストの64をマークし、初の単独首位スタートを決めた。国内ツアー最多94勝の尾崎将司(77)に師事する平均飛距離270ヤードの飛ばし屋が、初優勝へ逃げ切りを図る。1打差の2位に小滝水音(25)=静ヒルズCC=、臼井麗香(25)=フリー=がつけた。
最終9番。小林の第2打は、上段の上がってすぐに切られたピンの右手前2メートルを突き刺した。連続バーディー締めで自己ベストを6打も更新。過去12戦中予選通過は2度で、38位が最高位の20歳は、初の首位発進に「100点です」と満面の笑みを浮かべた。
中学卒業後にジャンボ尾崎ゴルフアカデミーで腕を磨いた。もともと、突出していた飛距離はさらに15ヤード伸び、現在は平均270ヤードを誇る飛ばし屋だ。18番パー5で225ヤードの第2打を4ユーティリティーでピン左3メートルに運び、イーグルを奪って加速した。昨年11月、大王製紙エリエールレディスと同週の下部ツアー京都レディースでプロ初優勝。師匠のジャンボから「何だ、レギュラーツアーじゃないのか」といじられた。
同じ2003年度生まれは桜井心那が4勝、川崎春花と神谷そらは2勝を挙げている。「出遅れたけど、マイペースなのでそんなに気にしない。でも、チャンスがあれば行かないとまずい。ワンチャンいきます」と元気よく宣言した。ぬいぐるみが大好きでクレーンゲームが趣味。沖縄での開幕戦では70リットルのゴミ袋2袋分の“収穫”を持ち帰った。今季4戦目の宮崎の地で、大きな勝利を釣り上げる。(高木 恵)
◆小林 夢果(こばやし・ゆめか)2003年9月1日、埼玉県生まれ。20歳。大宮中央高卒。8歳でゴルフを始める。21年にプロテスト合格。昨年11月の下部ツアー「京都レディース」で優勝。最終予選会で8位に入り、今季はレギュラーツアーが主戦場。名前の由来は「夢を果たせるように」。家族は両親と姉で、今大会は父・章浩さん(58)がキャディーを務める。167センチ。O型。